尖閣諸島の歴史や国有化、尖閣諸島に関する中国の主張について

尖閣諸島の歴史

 

尖閣諸島は長らくどこの国も領有を主張してはいなかったようです。江戸時代に台湾へ向かう船が漂流し中国大陸の沿岸近くに存在する東湧島(とうゆうとう)に漂着したそうですが、明の役人に対し船に乗っていた日本人は「明の領土に入ってはいない。」と伝えている記録が明の古文書に残っています。明の領土は東湧島から西ということになり東湧島からはるか東にある尖閣諸島は当時明の領土と見なされていなかったという事になります。

江戸後期のドイツの地図では台湾と琉球の間に国境が引かれ琉球と尖閣は同じ色に塗られています。琉球は当時薩摩藩の従属下にありました。尖閣諸島地域が日本以外の国の支配地域であるとは当時のドイツでは考えていなかったという事がわかります。

明治以降は日本政府が世界に向かって表明しているように1895年に尖閣諸島を沖縄県に入れるという手続きを行っています。この手続きの時点で他国とこの件で問題になったなどという記録は無いようで、すんなり日本の領土であることが決定したという事のようです。

明治以降に日本本土から尖閣諸島に移住して海産物の加工やアホウドリの羽毛を採取するといった事業をされていた方々がいました。

大きな節目である第二次世界大戦後もサンフランシスコ平和条約で尖閣諸島は日本が放棄する地域に含まれていませんでした。多くの国々に尖閣諸島が日本の領有する地域として認められていたことになります。アメリカから日本へ沖縄が返還された時も尖閣諸島はその返還地域の中に含まれていました。

中国は1971年に尖閣諸島が自分たちの領土だと初めて主張するようになったそうです。中国が主張した時期は沖縄返還の時期と近いですね。また、台湾も1971年に尖閣諸島が自分たちの領土であることを主張しました。

尖閣諸島は現在も当然日本の領土であり日本の施政下にあります。しかし近年たびたび中国の船が尖閣諸島に近づき挑発行為をするようになりました。

 

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尖閣諸島の国有化

 

2012年の9月に日本国民が所有していた尖閣諸島の土地の権利を日本政府が購入し国有化、日本国のものとしています。

日本政府がこのような行動を起こす前に、東京都が尖閣諸島の地権者から島を買い取るという話が存在していました。東京都が全国から寄付金を集めて尖閣諸島を購入し東京都の所有した状態となることについて中国政府は強く反発しています。都が尖閣諸島を購入する話が進み、日本政府が国有化に動き出すこととなりました。当時の日本の政権は民主党政権でした。総理大臣は当時マスコミに対し、平穏かつ安定的に維持・管理する観点から、所有者と連絡を取って総合的に検討していると言って国有化のための動きを説明しています。

経過を見たところ、国有化のきっかけは都知事主導の東京都による尖閣諸島購入構想だったのだろうなと個人的には思いました。

 

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尖閣諸島に関する中国の主張について

 

中国側は尖閣諸島を発見したのは中国の方が(日本より)先であると主張しています。その理由は中国に存在する古文書、昔の地図などに尖閣諸島に関する記述が存在しているから、ということのようです。他にも、

中国の漁民が尖閣地域で漁業をしていた。

明国の時代には尖閣諸島は台湾に所属する島々として明国が防衛する地域に含まれていた。

他国で作られている昔の地図では尖閣諸島が中国の領土であると示している。

尖閣諸島を日本は中国から日清戦争後に奪った。

明治政府が尖閣諸島を沖縄県に入れる以前、日本の外務大臣と日本の内務大臣との間で交わされた文書のやり取りの内容を見ても尖閣諸島が中国のものであることがわかる。

といった主張がこれまで中国側からなされているようです。

 

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学校の教科書に尖閣諸島が日本固有の領土であるとはっきり書くことを文部科学省が指導要領に盛り込む、という話を聞いて尖閣に関し調べてみようと思いました。

小さな島でもありますし、周辺諸国から歴史的に注目されることのあまりなかった地域だったというのは当然のような気がします。

沖縄県に尖閣諸島を編入した1895年に、領有を主張する他国から日本に対し明確な抗議がされているという事実は今回調べた範囲では確認できませんでした。またサンフランシスコ平和条約締結直後に他国と尖閣諸島を巡り対立したという類の記録も確認できませんでした。他国が領有を主張し始めたのはそんなに前の話ではない(1971年)という事を今回初めて知った次第です。

今後この件がどのような経過をたどるのかわかりませんが、尖閣諸島地域が平和であり続けることを願わずにはいられません。

※掲載している写真は沖縄の海です。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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