北朝鮮の建国記念日と建国者、建国された理由について

北朝鮮の建国記念日は

 

北朝鮮の建国記念日は9月9日です。北朝鮮、正式名朝鮮民主主義人民共和国は1948年の9月9日に建国されました。そのためこの日が記念日となっています。

 

北朝鮮の建国者は

 

北朝鮮では建国者を故金日成(キムイルソン)氏としています。金日成氏は朝鮮半島に戻る以前は抗日武装組織に所属したり、ソ連軍の兵士として活動していたようです。1945年にソ連軍が朝鮮半島の北半分の地域を占領しました。その後金日成氏は朝鮮半島に入ることになります。

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ソ連は北朝鮮臨時人民委員会という政府のような組織を朝鮮半島の北側を支配している時に立ち上げました。金日成氏はその時ソ連軍の兵士でしたが、ソ連は自分の組織の人間である朝鮮出身の金日成氏を代表にしようと考えました。それによって1946年に金日成氏はその組織の委員長(代表です)となります。

その二年後の1948年に朝鮮民主主義人民共和国が誕生しましたが、この時は朝鮮半島の北半分をまだソ連が支配していました。建国時に金日成氏は首相という立場でした。

 

北朝鮮建国の理由

 

簡単に表現すると先に朝鮮の南半分の地域に大韓民国という国が誕生してしまったので、その動きに対抗するために朝鮮民主主義人民共和国を作ったということのようです。

 

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建国までの簡単な流れですが、第二次世界大戦が終わるまでは大日本帝国が朝鮮半島を自国の領土としていました。日本が戦争に負けてしまいます。戦争が終わる前に連合国の主要国内で取り決めをしており戦後は米英中ソが共同で朝鮮半島を治めるということにしていました。

ソ連は終戦直前に朝鮮半島の北半分まで進軍しその動きに対応して米軍が朝鮮半島の南側に進駐することをソ連に認めさせました。もとは米英中ソで管理するはずが実際は米ソが中心になって南北に分けて管理することになったわけです。

米国とソ連との間で朝鮮半島をどのように管理していくか話し合いが行われましたが結論を出すことが出来ず物別れのままとなりました。米ソ双方とも主導権をもう一方に譲りたくなかったのでしょう。

ソ連と話し合っても解決しないのでアメリカは問題を解決するために国連が中心になって朝鮮半島で選挙を実施し、その結果によって議会、政府を作るよう国連に提案しました。その結果国連内で検討され、選挙実施可能と判断された朝鮮半島の南側で国連が中心になってまず選挙を行おうということになりました。1948年の5月に選挙が行われ議会が憲法を作り、大統領選挙が行われ李承晩という人物が選ばれ8月には大韓民国が誕生しました。

この動きに対応するかのように朝鮮半島の北側を管理していたソ連軍や北朝鮮人民委員会は8月25日に選挙(国連の関わっていない選挙です。投票率99%以上、賛成98%以上だったそうです・・・)を行って最高人民会議という議会を作り、この議会がもともと存在した憲法草案を承認しました。憲法が議会で承認された6日後に朝鮮の北側を支配している勢力は朝鮮民主主義人民共和国が誕生したと宣言しました。

第二次大戦後連合国軍が朝鮮半島に進駐してから建国が宣言されるまでの簡単な経過は以上のようになります。

このようないきさつを見てみても、北朝鮮が建国された理由は、国連やアメリカによって建国に至った大韓民国にソビエト連邦が対抗するためだったと思われます。ソ連に対抗するつもりがなければ朝鮮半島の北側でも国連が主導する選挙の実施を認めたはずですが、そうはなりませんでした。

このままでは米国とは立場の異なる「国連」が関わっているし、大韓民国が朝鮮半島全体を治めるという流れになってしまうかもしれない。親米的な国が朝鮮半島全体を管理するのはソ連にとって好ましくない。そう考えたのではないでしょうか。

 

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連日北朝鮮のミサイル発射実験に関係したニュースが報道されていたのを目にして、北朝鮮が誕生した理由が知りたくなり今回取りあげてみました。今回調べてみてソビエト連邦が終戦直前に朝鮮半島の北半分まで進軍、占領しソ連主導で北朝鮮建国まで話が進んだことを改めて確認することになりました。

ソビエト連邦のような巨大で強い国であっても、自国の周辺には自分の影響下にある国を作りたがるもののようです。当事者の立場に立てば、敵対する可能性のある国と直接国境を接するよりは確かに安心かもしれません。しかし同じ民族なのに国を二分されてしまう側としてはそんなことをされては迷惑極まりないですね。

 

※写真はスモモの花です。北朝鮮の国花(こっか、国の花のことです)の一つがスモモなのだそうです。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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