「急がば回れ」の意味とは?類語や英語表現についても

「急がば回れ」の意味とは

 

ことわざ「急がば回れ」とは、「急いで目的地に到着しようとする場合に危険が潜む近道を通るよりも安全な遠回りの本道を通ったほうが結局は早く着きますよ。」という意味もありますし、より一般的に「急いで物事を達成したいときは時間がかかるように思えたとしても安全で確実な方法を選択したほうがいいですよ。」という意味で使われるようにもなっているようです。また、遠回りという意味が薄れて「安全で着実な方法をとりましょう」という意味でも使われることがあります。室町時代の歌人が作った和歌が由来となって誕生したことわざのようです。「危険な近道よりも」という点は個人的にこれまでそれ程意識しておらず、「回り道のほうがかえって早いよ」くらいの意味だとしか思っていませんでした。回り道は回り道でも、ここで言っている回り道は「安全で確実な回り道」ということであって、回り道なら何でもいいよということではないんですよね。

 

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「急がば回れ」の類語は

 

「急がば回れ」と似たような意味を持ったことわざ、言い回しには、有名なものに「急いては事を仕損じる せいてはことをしそんじる」があります。他にも「急がば高火 いそがばたかび」といったことわざもあるようです。「急いては事を仕損じる」は「あわてて何かしようとすると上手くいかないことが多いものです。急ぐような時ほど落ち着いてじっくりやった方がいいですよ。」という意味になります。「急がば回れ」の安全確実な方法にしたほうがいいという表現とは異なりますが、急ぐよりも落ち着いてやった方が失敗しないといった逆説的なところは類似しています。「急がば高火」は「急いで食材を煮る時はあまり火を近づけないほうがむしろ早く料理できますよ。炎の上側の温度が最も高く炎の中ほどはそれに比べ温度が低いのです。」という意味になります。早く仕上がりそうな炎を直接あてる方法よりもむしろ少し炎から離したほうが早く料理できるということで、これも逆説的な意味が似ています。

 

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「急がば回れ」の英語表現は

 

「急がば回れ」の意味を英語で表現した場合どうなるでしょうか。似たような言い回しは英語圏にもあるようで、「More haste,less speed. もっと急ぐとスピードが落ちます。」が有名なようです。hasteは急ぐことや焦ることを意味する名詞です。また「Haste makes waste. 慌てることは無益な努力につながりますよ。」という表現も有名です。wasteは意味のない消費、浪費といった意味の名詞としてここでは使われています。「急がば回れ」を直訳で英語にすると「If you want to get things done rapidly,you had better select a slow but safe way than speedy but dangerous one.素早く物事を成し遂げたければ、手早いけれど危険な方法よりも時間がかかるけれど安全な方法を選んだほうがいいですよ。」ということになるでしょうか。長くなってしまいました。

 

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今回はことわざ「急がば回れ」を取りあげてみました。とても有名なことわざですが、ちゃんと意味を理解していたか自信がなかったのと、焦らないことを教訓にしていることわざだったような印象が強かったので敢えて調べてみました。上でも書いていた通り危険な近道は避けましょうという点について私はあまりわかっていませんでした。確認してみて良かったです。ことわざでは危険な近道に注意を呼びかけているわけですけれども、近くて安全確実な道があるのなら当然選択してもいいんじゃないのかなという気はします。近くても遠くても危険な道は避けたいですね。このことわざを聞いて思い浮かぶことって何だろうかとちょっと考えてみましたが、分散投資の話が当てはまるのかもしれないなと思いました。一つのものに資産を集中して投資するのではなく、リスクを分散して投資したほうがかえって資産を増やすことが出来るという話は時々聞きます。人が目的を成し遂げる時、どの程度のリスクを背負えるかというのは人によって様々ですが、大きいリスクを抱えるべきか止めておくべきかという場面では「安全な方を選びましょう」というこのことわざの教訓はとても重要になるのではないでしょうか。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

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