スコットランドの独立運動の理由と過去の投票結果について

スコットランドとは

 

イギリスはイングランド、ウェールズ、北アイルランド、スコットランドという4つの国から出来ている国の連合です。イギリスはグレートブリテン及び北アイルランド連合王国というのが正式な名前だそうです。

というわけでスコットランドはイギリスを構成している国の一つで、グレートブリテン島の北側にあり、イギリスの面積全体の30%くらいを占めています。位置的に見ると相当寒いのかなという気もしますが海流や偏西風のおかげで冬もそれほど寒くありません。人口は530万人くらいです。住民の人たちの大半はキリスト教徒で宗派はカトリックとプロテスタントに二分されるそうです。

経済規模はイギリス全体の10%くらいになり、スコットランドの近くには北海油田が存在しています。

 

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スコットランドで独立運動が続いている理由

 

経済的な理由があるそうです。スコットランドがイギリスから離れることとなればスコットランドに入ってくるお金はイギリスにとどまっている場合に比べ増加するとみている人が多いようです。北海油田をスコットランドのためだけに使うことが出来るようになることがそう考える理由のようですね。

スコットランドで使うことの出来るお金が増えることで福祉政策を手厚くしたいと考えているようです。

これも経済的な理由になるかもしれませんが、他にはスコットランドの人たちの意見がイギリス中央政府の政策に反映していないという不満もあるようです。これまでのイギリス中央政府がとった政策によってスコットランドの重要な産業だった炭鉱業が衰えてしまったことは典型的な例のようです。

またイギリスが誕生した時スコットランドが自分たちの考えに反してイギリスに吸収されてしまったと考えている人もいるそうです。

ということで独立運動が続いているのには、独立によってスコットランドがより豊かになると考えられているからというのが一つ。また現在のイギリス中央政府の政治ではスコットランドの人々の意見があまり反映されないと考えるスコットランドの人が多いというのが一つ。代表的な理由はこの二点で他には歴史的な経緯も関係して独立を求める人やEUからイギリスが離脱するという方針に反対だからという人もいるようです。

 

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過去の住民投票の結果は

 

これまでにスコットランドでは独立するかどうかを問う住民投票が行われたことがあります。2014年の9月に行われました。スコットランド自治政府のトップにスコットランドの独立を主張する人物が就任したことでこのような住民投票が実現しています。

住民投票の結果は独立賛成が44%。独立反対が55%という結果になりました。有権者の内の84%くらいの方が投票したのだそうです。すごい割合ですね。この住民投票の結果によってスコットランドの独立は実現せずに現在に至っています。

また独立を問う住民投票ではありませんが2015年にイギリス議会の選挙が行われました。この選挙ではスコットランドから選出される議席の数は59議席だったのですが、その内の56議席がスコットランドの独立を主張しているスコットランド国民党が占めるという結果となりました。独立派が圧倒的に勝利しています。

 

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今回はスコットランドの独立を求めた動きについて調べてみました。調べるきっかけとなったのは、独立するかどうかを問う住民投票が今後また行われる可能性が出てきているという話を聞いたからです。独立をとりやめてもらいたいと考えている人たちにとっては頭の痛い話でしょうね。

現在の先進資本主義国家においても特定の地域が国を離れて独立を志向するという考えを持ち続けているというのは私にとっては意外でした。スコットランドの人たちが差別され、ひどく抑圧されているなどというのならそういう動きがあっても仕方ないのかもしれませんが、今までそのような話は聞いたこともありません。

調べている中で知ったのですが、仮に独立したとしてもEUはスコットランドのEU参加に否定的だという声もあるそうです。もし独立したとしても独立を主張している人たちが説くようなメリットばかりではないのかもしれません。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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