EU加盟国(主要国)の経済規模や負担金、独自通貨について

EU加盟国(主要国)の経済規模

 

EU(欧州連合)は現在加盟国が28カ国あります。イギリスは今後離脱する方針ですが、まだ離脱したわけではないという状況なのでイギリスも加盟していることを前提に話を進めます。

EU全体の2016年のGDP(国内総生産)はアメリカドルに換算すると約16兆4083億ドルでした。世界全体のGDPの中で20%位の割合を占める額なのだそうです。すごい割合です。この約16兆米ドルの中でEU加盟国の中の経済規模が上位である10カ国を主要国と私が勝手に定義して、それらの国のGDPの規模を調べてみました。以下のようになっています。

 

1位はドイツでした。GDPの額は約3兆4666億米ドルです。EU全体のGDPの中で20%位の割合です。

2位はイギリスでした。GDPの額は約2兆6291億米ドルです。EU全体のGDPの中では16%位の割合になります。

3位はフランスでした。GDPの額は約2兆4632億米ドルです。EU全体と比較すると15%位の割合になります。

4位はイタリアでした。GDPの額は約1兆8507億米ドルです。EU全体のGDPと比べると11%位の割合になります。

5位はスペインでした。GDPの額は約1兆2326億米ドルです。EU全体のGDPと比べますと7%位の割合となります。

6位はオランダでした。GDPの額は約7711億米ドルです。EU全体のGDPの中では4%位の割合になります。

7位はスウェーデンでした。GDPの額は約5114億米ドルです。EU全体のGDPと比較すると3%位の割合となります。

8位はポーランドでした。GDPの額は約4675億米ドルです。EU全体のGDPの中では2.8%位の割合となります。

9位はベルギーでした。GDPの額は約4669億米ドルです。ポーランド同様EU全体の2.8%位の割合となります。

10位はオーストリアでした。GDPの額は約3867億米ドルです。EU全体のGDPと比較すると2.3%位の割合となります。

 

1位から10位までの国のGDPの合計がEU全体の約84%を占めています。

 

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EU加盟国(主要国)の負担金

 

EUの予算と聞いてもピンとこなかったのですが、2010年の予算は1034億1560万ユーロだったそうです。この項目についても負担金額上位10位まで調べてみました。

1位はドイツでした。負担金額は207億810万ユーロです。EU予算全体の20%位の割合となります。

2位はフランスでした。負担金額は181億7350万ユーロです。EU予算全体の17%位の割合となります。

3位はイタリアでした。負担金額は136億6440万ユーロです。EU予算全体の13%位の割合となります。

4位はイギリスでした。負担金額は121億4580万ユーロです。EU予算全体の11%位の割合となります。

5位はスペインでした。負担金額は89億3730万ユーロです。EU予算全体の8%位の割合となります。

6位はオランダでした。負担金額は38億6430万ユーロです。EU予算全体の3.7%位の割合となります。

7位はポーランドでした。負担金額は33億3900万ユーロです。EU予算全体の3.2%位の割合となります。

8位はベルギーでした。負担金額は32億9360万ユーロです。EU予算全体の3.1%位の割合となります。

9位はスウェーデンでした。負担金額は28億880万ユーロです。EU予算全体の2.7%位の割合となります。

10位はオーストリアでした。負担金額は24億6030万ユーロです。EU予算全体の2.3%位の割合となります。

 

EUの予算についても負担金額の多い上位10カ国が全体の84%を支払っているようです。経済規模上位10カ国がEU内で占める割合と同じ数値となりました。

 

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EU加盟国の独自通貨

 

EU域内はEUの通貨である「ユーロ」が使われていますが、独自の通貨を現在も流通させているEU加盟国もあります。そのような国には経済規模の大きい順にイギリス(ポンド)、スウェーデン(スウェーデン・クローナ)、ポーランド(ズウォティ)、デンマーク(デンマーク・クローネ)、チェコ(チェコ・コルナ)、ルーマニア(ルーマニア・レウ)、ハンガリー(フォリント)、ブルガリア(レフ)があります。( )内は通貨単位です。

 

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今回はEUの加盟国それぞれがEU全体の中でどれくらいの経済的な影響力があるのかを調べてみたくて、経済規模、負担金額をとりあげてみました。最近フランスで大統領選挙が行われ、支持を集めている上位4人の候補中EUから離脱することを公約に掲げる候補が複数名いましたよね。

フランスがEUを離脱するということはEUにとってどれくらいの影響があるのか報道を聞いていてもよくわからなかったのですが、経済規模や負担金の額を見てみると影響は相当大きいだろうなと実感しました。EU内で経済規模の大きさが3位で負担金額の多さが2位ですから。EUの枠組みを維持したい勢力にとってはEU離脱を唱えるフランス大統領選の候補は本当に脅威だったでしょうね。

おまけに経済規模の大きさが2位で負担金額の多さが4位のイギリスが今のところEUを離脱する方針なのですから。イギリスの経済規模が2位でありながら負担金額の多さが4位だったとういのは、2010年の経済規模の順位が2016年の順位と異なっていたのかもしれません。もし経済規模の順位と負担金額の順位に乖離があったのだとすれば、EUはイギリスに対しそのようなある意味経済的なサービスとも思われる状態を許容していたということかもしれませんね。だったら尚更、離脱の意思表明をイギリスにされたことはショックだったことでしょう。

昨年は経済規模が10位のオーストリアでEU離脱の国民投票実施を訴えていた大統領候補に、ある程度支持が集まったそうですし、イタリアでもEU離脱を問う国民投票実施を公約にしている政党がある程度支持されているそうです。「EU離脱」は主要国の国政選挙や大統領選挙が行われるたびに選挙民が注目する政策テーマになっているのですね。EUという枠組みは実際のところ圧倒的な支持を集めているというわけではないようです。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

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