悪貨は良貨を駆逐するとは?意味や類語、英語表現について
「悪貨は良貨を駆逐する」の意味
有名な言い回し、「悪貨は良貨を駆逐する」は「あっかはりょうかをくちくする」と読みます。悪貨というのは質の悪い貨幣のことで、良貨は質の良い貨幣を意味します。質の良い悪いですが、同じ額面の貨幣で一方には金や銀といった貴金属が規則通りの量含まれているのが質の良い貨幣、貴金属が規則通りの量だけ含まれていないものが質の悪い貨幣ということになります。駆逐するというのは「追い払う」という意味になります。単語の意味は以上のようになりますが、「悪貨は良貨を駆逐する」という言い回しは「質の悪い貨幣は流通し質の良い貨幣は流通せずにいつの間にか見かけなくなってしまう。」という意味になるそうです。他には「悪事をはたらく者が栄え、善いことをおこなう風潮はすたれていく。」という意味でも使われるようになっているそうです。なぜ悪貨が流通し良貨は次第に見かけなくなっていくかについてですが、質の良い貨幣はそれぞれその良い貨幣を手にいれた人たちがその良い貨幣を手放さず保管したがるからとか質の良い貨幣は質が良いことが理由で他国との商売でも通用し国外に流出していってしまうからなどといった理由によるのだそうです。
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「悪貨は良貨を駆逐する」の類語
「悪貨は良貨を駆逐する」に似た意味のことわざ、言い回しですが、「悪事をはたらく者が栄える」というほうの意味ではいくつか似たものがあるようです。「憎まれっ子世にはばかる」や「無理が通れば道理が引っ込む」といったことわざがあります。「憎まれっ子世にはばかる」は「人々から嫌われるような憎まれるような者ほど世の中で強い影響力を持ち威張り散らす。」といった意味になります。「無理が通れば道理が引っ込む」は「悪いことがまかり通る世の中なら正しいことは行われなくなっていきますよ。」という意味になります。「悪事がはびこるなら」という仮定の話になっている点が「悪貨は良貨を駆逐する」とは異なりますが似た意味合いにはなるのではないでしょうか。
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「悪貨は良貨を駆逐する」の英語表現
このように発言した最初の人物はイギリスの人でした。その人は「Bad money drives out good.」と言ったのだそうです。本当はgoodのあとにmoneyが来るべきなのですが、moneyを繰り返さなくても意味が通じると判断して省略したということなのでしょう。drive outという表現は「追い出す」とか「車で外出する」という意味がある表現だそうです。ここでは「追い出す」という意味でdrive outが使われています。「憎まれっ子世にはばかる。」は「Unpopular person has influence with society.」(嫌われ者は社会に影響力を持っている。)で意味が通じるのかなと思います。
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今回は「悪貨は良貨を駆逐する」を取りあげてみました。聞いたことはこれまでにあったような気もするのですが、ちゃんとした意味は知らずに通り過ぎてきました。どのことわざで記事を作ろうかと思いながらことわざを見て回っていましたが、「悪貨は良貨を駆逐する」には「悪者が栄える」的な意味もあるということだったので興味を持ち調べてみることにしました。質の良い貨幣がいつの間にか姿を消して、質の悪い貨幣が出回る理由については上で書いた通りですが、確かにわかるような気もします。自分の手元には質の確かな貨幣を置いておきたいと考えるのは良貨を持っている人の立場を想像すると自然なことなのではないでしょうか。敢えて質の悪いものを置いておきたいとは思いませんよね。他国の商人も質の「悪い貨幣なら取引しないよ」ということで質の良い貨幣で取引されることが増える。その結果良い貨幣は国外へ出ていく、というのも当然といえば当然なのかもしれません。そういったことから転じて悪者が栄えるといった意味にもなっていったそうですが、これに関しては実際の世の中を正確に言い表しているのかどうかよくわかりません。せめて悪事がまかり通ることに関しては「嫌だな」とか「それは駄目だろう」という気持ちを持っておかないと本当にそんな世の中になってしまうような気もします。「関係ないね」という態度を決め込みたくなることもあるかもしれませんが、出来ればまともな世の中で生きていきたいものです。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
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