長崎に投下された原爆による被害者数はどれ位なのでしょう
長崎の原爆による被害者数
西暦1945年(昭和20年)8月9日にアメリカ軍は長崎に原爆、原子爆弾を投下し大きな被害を与えました。このアメリカ軍の攻撃によって長崎におられたたくさんの人々が被害に遭っています。1950年に長崎市が調査した内容によりますと、この長崎への原爆の投下が理由で亡くなられた方は1945年の末までの時点で約7万4000人(73844人)でした。この死亡者数に1945年末の時点で御存命だった重軽傷の被害に遭われていた方々の数を加えますと約14万8700人(14万8793人)にのぼったそうです。1945年以降に原爆と原爆に伴う被害が理由で亡くなられた方々も含まれる原爆死没者数は長崎の場合2017年7月の時点で約17万5000人(17万5743人)にものぼります。1945年の長崎市の人口は約24万人だったのです。1945年末の時点での死傷者の数は長崎の人口の約61%にものぼるということになります。また長崎の原爆によって被害を受けた建物は18409件もありました。
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長崎に原爆が投下された理由
長崎に原爆が投下された理由としてよく挙げられるのは本来原爆を投下する予定となっていた北九州の小倉が投下予定の当日、視界が不明瞭となった状態だったので小倉への投下を断念し急きょ長崎に投下することになったというものです。小倉が攻撃対象となっていたのは兵器の補給、製造、貯蔵の拠点であり、工業が発達していた地域だったからだそうです。長崎も優先順位は低かったようですが事前に攻撃目標の候補とはなっていました。長崎が工業の拠点であり海上輸送上、重要な場所だったことなどが理由だったようです。広島が投下対象とされた理由として挙げられることの多い、原爆の破壊力を高めるために都合の良い地形だったという点や通常の空襲にあまりさらされていなかったという点は長崎の場合は当てはまらないそうです。
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原爆投下に対する日本政府の抗議
日本政府は長崎への原爆投下の翌日である8月10日に、アメリカに対し文書によって抗議をしています。最初に被害を受けた広島は軍事的な目標として攻撃するのがふさわしい都市ではないのに原爆を投下したこと、原爆は広範な被害をもたらす兵器であることをアメリカは十分承知していながら造船所や交通施設を破壊せよという特定の目標に限定した攻撃をおこなうなどと大統領が指示していること、被害は大きく、たくさんの非戦闘員が被害に遭っていること、戦争をしている国々が守ってしかるべき国際法の原則を著しく逸脱した攻撃であること、アメリカは化学兵器である毒ガスの使用に関しては不法な行為であって相手が使用しない限りはそのような兵器を使用すべきでないなどという主張をしておきながら今回毒ガス兵器よりもはるかに残虐で無差別に被害を加える兵器を使用したことなどを挙げアメリカ政府を厳しく非難し日本政府、全人類、文明の名によって原爆を使用しないように要求しました。
アメリカ政府の第二次世界大戦での原爆使用に関する見解
一方アメリカ政府側は日本に早く降伏させるため、戦争に勝利するためにアメリカ軍が日本本土に上陸作戦をおこなった場合、アメリカ軍に多数の戦死者、戦傷者が出ることが予想され、それを避けるために原爆を使用したという考えを示しているそうです。元陸軍長官のヘンリー・スティムソンという人が1947年に論文を雑誌に寄稿しており、その中で原爆使用の理由として日本の早期降伏、米兵の犠牲の軽減といった内容が書かれており、アメリカ政府の見解に大きく影響しているという指摘があります。一方原爆を使用しなくても日本の早期降伏やアメリカ兵の多数の犠牲を伴わずに戦争に勝利することは可能だったという意見も米国内にはあり、当時のアメリカ政府による原爆の使用に関してアメリカ国内で見解が定まっている、原爆の使用がおおむね評価されているというわけでもないようです。
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今回は長崎への原子爆弾の投下について一部取りあげました。広島と並び人類が経験したことの無い非常に恐ろしい攻撃を受けてしまったという出来事ですし、日本側の戦争による被害として代表的なものの一つでもありますから、多くの人によってその悲惨さが伝えられてはおりますが、私もこの件に関し記事を作ってみようと思いました。私が生活している地域は北日本なので原子爆弾の被害に遭われたかたとお会いする機会というのはこれまでありませんでしたが、幼少の頃から原子爆弾の被害の大きさについてはたびたび聞いてきました。小学生の頃の担任の先生が戦争の悲惨さを熱心に語るかただったのですが、原子爆弾についても写真を多数掲載した本を児童たちに見せながら涙ながらに読み聞かせていたことを思い出します。使用すると恐ろしい結果になることがわかりきっている兵器ですが、根本的な核兵器廃絶は全く実現する様子がありません。新しく核兵器を保有しようとする国家が出てきそうでさえあります。核兵器に関してだけではありませんが、不必要な苦痛を与える兵器の使用に関して禁止するという国際的な規範が徹底されないと、また地球上のどこかでとんでもない兵器の使用によって苦しむ方々が出てくることになりかねません。軍事大国に国際的な規範をしっかり守らせる何か良い方法があればいいのですが。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。
広島への原爆投下に関する記事「広島の原爆による被害者の方々の人数はどれ位なのでしょう」はこちらです。
原爆使用以前に連合国側が通告した内容に関する話「ポツダム宣言にある内容は簡単に言うと何だったのでしょう」はこちらです。
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