大阪都構想とは簡単に言うとどういったものなのでしょう

大阪都構想とは簡単に言うと

 

大阪都構想(おおさかとこうそう)とは簡単に言いますと、今まであった大阪府内の大阪市など特定の市を解消、無くして、無くした市の地域をいくつかに分割して「特別区」を新しく作りましょうという考えです。大阪府内のどこの市を解消するかについてはこれまでの議論の中で、大阪市と堺市が対象となって議論されていた時期もありましたし、大阪市だけが対象となって議論されていた時期もありました。2015年に大阪市でこのような構想に賛成か反対か地域住民の意思確認をする住民投票が行われましたけれど、その時に解消する自治体として議論となっていたのは大阪市だけでした。大阪都構想で新しく作ろうと考える「特別区」というのは現在大阪市にある様な阿倍野区、福島区、大正区といった24の区と同じものではありません。新しく大阪に東京都内に存在するような区を作ろうというのです。

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東京都内には千代田区とか新宿区などなど23の特別区が存在しています。これらの特別区は基本的な地方自治体である「市」や「町」や「村」と同等の立場の存在でして、全国に複数ある政令指定都市内にある市のサービスを効率よくおこなうために便宜上作られた区域である行政区とは違う位置づけになります。特別区では市町村のように区のトップ、区長(くちょう)を地元の住民の方々が選挙で選びますし、区議会(くぎかい)も存在して区議会議員を区長と同様に地元住民の方々が選挙で選ぶ仕組みになっています。一方政令指定都市にある区は地元住民が区長を選んだりしませんし、区議会もありません。また特別区は区議会がありますから区の独自の条例を作ったりしますし、区が地元住民から市町村と同じように税金を徴収します。一方政令指定都市の行政区の場合はそのようなことはしません。条例は政令指定都市の市議会が作りますし、地元住民から税金を徴収するのは政令指定都市である「市」です。大阪都構想というのは現在の大阪府内の自治体を一部再編しようという考えなわけです。大阪を日本の首都にしようという構想ではありません。大阪都構想を簡単に言うと以上のような考えだということになるかと思いますが、なぜこのような考えが出てきたのかについて付け足してみたいと思います。

 

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なぜ大阪都構想が出てきたのでしょう

 

大阪都構想が世間で注目されるようになったのは西暦2010年(平成22年)3月でした。大阪府知事を当時務めていた橋下徹という人の所属する政治団体がこの考えを主張したそうです。ただ有名にはならなかったものの、このような考え方は以前大阪府知事を務めていた方も主張していたのだそうです。2010年に大阪都構想が改めて主張されるようになった理由として地域住民の方々に対し大阪府が提供するサービスと大阪市などの特定の市が提供するサービスが重複していて無駄があるのではないかという見方や特定の自治体で仕事をされている公務員の立場の方々に支払われている人件費が多すぎるのではないかといった見方があったからです。大阪都構想によって市を解消し特別区を設けて大阪都と特別区の担当する仕事が重複しないように分けて行政サービスを効率化させ、自治体が使うお金を節約しましょうということですね。大阪都構想を2010年頃に主張した方々は地元住民の方々から徴収した税金の使われ方にかなり無駄があるからそのような無駄を削減するべきだと考えていたようです。

 

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今回は大阪都構想について一部取りあげてみました。簡単に説明するというテーマの記事ですので省いてしまっている所もありますがご了承ください。2012年に日本で起きた出来事を見ていて重要な出来事と感じるものが無いか探していたのですが、2012年の7月、8月にかけて大阪都構想を促進するような法律が与党、一部野党合意によって国会で成立したという出来事を見つけ、個人的に都構想についてよく知らなかったこともあり、このような記事を作ってみることにしました。国政レベルでは当時都構想を応援していたんですね。今のところ2015年の住民投票の結果によって大阪都構想は実施されず、これまで通りの大阪府、大阪市が存続することになっていますけれど、都構想推進側では今後改めて住民投票をおこない、都構想について賛成多数を勝ちとりたいと考えているようです。この都構想の背景には大阪府の莫大な借金の存在があり、この借金の額を減らすことも都構想の目的の一つらしい、といった指摘もあるそうで、地方自治体の財政問題というのはこのように全国的に注目される政策に繋がる場合もあるんですね。2015年の住民投票では都構想に対し賛成の意見と反対の意見がかなり拮抗していました。賛成が約69万4000票、反対が約70万5000票となっています。きれいに半々に意見がわかれているだけに、都構想賛成派の意見が少し上回るなどということも、今後住民投票をおこなうと起き得るのかもしれません。どうなるのでしょうね。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

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