ことわざの意味について。今回は「病は気から」です。

「病は気から」の意味は

 

ことわざ「病は気から やまいはきから」には「心の在り方、気の持ちようによって、病気というものは重くもなりますし、軽くもなります」という意味があります。明るく考える、あれこれ気にしないことによって病気の程度は軽くなり、暗く考える、いろいろと心配することによって病気がひどくなる、ということですね。人の考えがその人の病の程度を左右するものだと言っているわけです。その他にも「病気というものは心配することや苦労することによって起きるものです。」という心にかかる負担が病気を引き起こすという意味だけで病気が心の持ち様で軽くなるという意味を含まない場合もあります。また、「病気というものは自分が病気なのだと信じることによって起きるものです。」といった、「明るい」、「暗い」のような気の持ち様というより(病気だと)信じるかどうかという考え方に影響されるといった意味で使われる場合もあるそうです。ということで「病は気から」ということわざには複数の意味があるようです。

 

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「病は気から」の英語表現は

 

「病は気から」の意味を英語で表現するとどうなるでしょう。英語が使用されている国では「Fancy may kill or cure.」ということわざがあるそうです。この表現は直訳すると「想像は人を死なせることもあるし人の病気を癒すこともある。」という意味になります。fancyは「空想」や「想像」という意味のある名詞としてここでは使われています。ここで出てくる助動詞mayはよく使われる「~してよい」という許可を表す意味や「~かもしれない」という推量、推し量る意味ではなく「~することがある」という可能性を意味しているようです。cureは「病気を癒す」という目的語を必要としない動詞、自動詞としてここでは使われています。人の考える内容が人の健康を左右するという点は「病は気から」の意味と似ています。英語で「病は気から」の意味をそのまま表現するのであれば「Condition of illness gets worse or better by his mental status.」といった感じになるでしょうか。この文章を直訳すると「病気の容体はその人の精神状態によって悪化もしますし改善もします。」となります。「容体(ようだい)」をcondition、「精神状態」をmental statusで表現しました。一般的な「人の~」という表現の時heの所有格hisやtheyの所有格theirを使うことがあるそうです。今回はhisにしてみました。「病気が悪化する」や「改善する」はget worseやget betterで良いようです。

 

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「病は気から」の類語は

 

「病は気から」と同じような意味を持つ表現には「気軽ければ病軽し きかるければやまいかるし」や「心配は身の毒 しんぱいはみのどく」など他にも複数あるようです。「気軽ければ~」には「病気にかかって、その病気のことをいろいろと気にしている人よりも病気になってもそれほど気にせずあまり悪く考えない人のほうが病気の治りが早いものです。」という意味があるようです。心の在り方と病状が関連すると言っている点が「病は気から」と似ています。「心配は身の毒」には「物事を心配するというのは健康によくありません。」という意味があります。精神状態の良くないことが健康を悪化させることにつながるということですから「病は気から」の「病気というものは心配することによって起きるもの」という意味と同様です。

 

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今回は「病は気から」ということわざを取りあげました。聞いたことのある有名な表現ですが、それだけに自分が意味を誤解していないかどうか確認したい思いもあり記事にしてみた次第です。「暗く沈んでいると病気になりやすいですよ」という意味だったかなぁというのが個人的な印象でしたが、それだけを意味していたわけではありませんでした。心配事や苦労が病を引き起こすとか病気だと自分で信じることで病気になるとか、明るい気持ちで過ごすことで病状が軽くなるといった意味もあるようですので、今回も知らないことは結構あったということが明らかになりました。閲覧する方々がこの記事を通して何かこれまで知ることの無かった意味を新たに知ることになったのでしたら幸いです。ストレスがかかりすぎると健康に良くないという話は聞くことがあります。なので解消のための軽い運動が推奨されたりすることがありますよね。最近見かけたテレビで簡単にできる瞑想でもストレスの軽減に有効で取り入れている人が増えているなどという話をしていたような気がします。精神状態が肉体面の健康状態に影響することがあるということなのでしょうから、昔の方々がおっしゃっていた「病は気から」というのは割と的を得ていたと言えるような気がします。あなどれません。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

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