GDPがマイナス成長になったというのは何を意味するのでしょう

GDPがマイナス成長になった場合の意味

経済に関する基本的なことや経済に関して報道機関や教育機関で使われることの多い用語について関心を持たれてこのページに来られた皆様、こんにちは!この記事ではニュースなどでもよく出てくる言葉、GDP、国内総生産(こくないそうせいさん GROSS DOMESTIC PRODUCT)というものが「マイナス成長になった」と言った場合、その状況は一体何を意味しているのかということについて私なりに書いてみたいと思います。GDP、国内総生産というのはそもそも何かということですが一定期間に、ある国内でその国に住む人々が生産した物やサービスによる利益の合計です。利益の合計のため、単位はお金の単位で表します。ちなみに日本の内閣府によりますと平成三十年、2018年の日本のGDP(名目めいもく)は548兆3670億円でした。先ほど名目めいもくと書きましたが、GDPには名目GDPと実質GDPの二つがあるため、一応書き込んだだけです。とにかくGDPというのはある国の国内で決まった期間内に人々が作った物や提供したサービスで出した利益の合計だということです。この決まった期間というのは一年間であったり三か月間であったりします。日本では四半期、三か月ごとに政府がこのGDPというものの成長率について数字を発表しています。成長率というのは先ほど説明したGDPがどれくらい変化したかということを表す指標です。この指標、今期(今年とか今四半期)のGDPと前期(前年とか前四半期)のGDPの差を前期のGDPで割って100を掛けた値としています。単位は%です。数式で(今期GDP-前期GDP)÷前期GDP×100ということになりますが、この値、今期のGDP額が前期のGDP額を下回った場合、成長率はマイナスの値となってしまいます。そうなった場合に「マイナス成長」と表現されてニュースで大々的に扱われることとなります。このマイナス成長になった場合、一体どういった状況であることを意味しているのでしょう。そのGDPが算出された国の経済の規模が小さくなってしまったということを意味しており、その国の経済状況がそれまでに比べて悪くなってきているということを表しているという見方が多いようです。

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利益が減った

一国内で決まった期間に人々が生産したモノや提供したサービスの利益の合計がGDPなわけですから、前期に比べて今期のGDPが減ってしまうというマイナス成長の場合、国全体で見れば今期の利益の合計が前期に比べて減ったということになります。それぞれの人々によって儲けは様々ですから今期の方が儲かったよという方もおられるかもしれませんが、国内の儲けの合計額が減少したということは前期より今期のほうがもうけは少なかったという状況の人々が多くなったということを意味していると推測することが出来ます。またGDPは利益の合計を表している一方で利益を分配された国内の人々がどれくらいのお金を使ったかということを反映しているという側面もあるのだそうです。そういうことになりますとGDPが前期よりも今期のほうが減っていたという事実は、全体的に見て人々が前期に比べ今期のほうがお金を使わなかったということを示唆しています。儲けの額が減ったにせよ使ったお金の額が減ったということにせよ前期のGDPより今期のGDPのほうが減少したということは国全体の経済的な規模、経済的な力が前期に比べ小さくなったということを表していると言えるでしょう。また人々の生産したモノや提供したサービスによる利益の合計がGDPでその利益を国内の人々で分配するというわけですから、国内の利益の合計が減少するということは、おのずと国内の人々に分配される利益もそれまでに比べて減少してしまうということにつながってしまいます。GDPが減少してしまうとそれまでに比べて儲けづらくなってしまうということになりますから人々にとって損をしやすい経済状況になっているということになるでしょう。損をするというのは人によっては賃金が思うように増えなかったという形で現れるかもしれませんし、自分で事業をしているかたの場合はそれまでと比べて売り上げが減って儲けが減ったという形で現れるかもしれません。いずれにせよ懐は寂しい状況ですから、うれしいはずがありません。

経済状況の悪化

GDPがマイナス成長となったということはその国の経済状況が悪くなったと判断する材料にもなるそうです。景気がいい悪いなどとよく言われますが、この景気、売買や取引で表される経済状況の動きを意味する言葉。GDPはこの景気がどうなっているかを表すという点で参考にされています。日本社会を含め、需要と供給で適正価格を決めていく市場経済の世の中では程度の差は出てくるものの、景気が良い状態と景気が悪い状態が循環、つまり景気が良くなって悪くなって、また良くなって悪くなってと繰り返していくといった性格があります。景気が良い状態から悪い状態に変化する際に景気後退期に移ったなどと表現されるそうですが、そういったときにこのGDPの成長率の値がどうなっているかが重視されています。成長率がマイナス、つまりマイナス成長の場合、景気が悪くなってきたという見立てをする人が多いわけです。マイナス成長は国内全体の儲けが減った、国内の人々の使ったお金の額が減ったということを意味するわけですから、景気は以前に比べて悪くなったと人々が考えるのは当然と言えば当然です。欧州や北米などでは四半期のGDPが二期連続でマイナス成長になった場合、景気後退局面に入ったとみなすのだそうです。どういう状況だと景気後退局面に入ったということを意味するのかについては国によって違いがあるそうで日本の政府などでは違った指標で景気後退期に入ったかどうか判断をしているようです。しかし欧米などでの見立てが日本国内で全く無意味というはずもないでしょうから景気がどうなっているかという判断をおこなう上でマイナス成長という状況は重要な根拠となるでしょう。景気が悪化していくことになれば普通に考えれば株式市場に上場している各企業の株価は上昇するよりも下落する可能性が高くなるでしょうし、企業が雇用する従業員の数を景気がいい時のように増やそうとするはずもありません。おのずと失業率も増加していくことになります。マイナス成長は多くの人々にとって望ましくない経済状況がこれからやって来る、あるいはもうやって来ているということを示す、恐ろしいことは当然ですが直視しなければならない現実ということにもなります。ここで経済的な被害を出来るだけ小さくするための経済対策をどうとるのか、政府や中央銀行の手腕の見せ所となってきます。

今回はGDPがマイナス成長になったという場合の意味について取り上げました。令和元年、2019年の10月に消費税の税率が一部の商品を除いて10%に引き上げられ、その後の時期に発表されたGDPの成長率がマイナスになった、マイナス成長だったということは様々な報道機関でも取り上げられました。世の中のエコノミストや国会に議席を持つ政党の責任者からも強い危機感を持った意見表明が出ており、たまたまそういった光景を動画でネット上に公開していたのを目にした私は悪い経済状況になってきたという意見表明をしている人たちの考えはわかったような気がしたつもりではありました。しかしマイナス成長という表現の意味についてしっくり来ていない方もおられるようでしたので、自分自身意味を今一度確認してみようと考え今回のようなテーマの記事を作ってみた次第です。リセッション、景気後退局面と日本語では表現するそうですが、経済の話題を扱ったテレビやネットの番組でその表現を耳にすることはあったのですけれど聞き流してばかりで正確な意味を知ってはおりませんでした。今後はもう少し理解して番組を視聴することが出来そうです。四半期GDP成長率が二期連続でマイナスならリセッション、景気後退局面とみなすといった見立ても今回初めて知りました。この見方に従うと2019年、第4四半期(10月~12月)のGDP成長率が一次速報で-1.6、二次速報(一次速報の一か月後に出される数字)ではさらに悪い数字、-1.8とマイナス成長だった日本国は、次の四半期のGDP成長率もマイナス成長だと他国から「あぁそうか、日本は景気後退局面に入ったんだなぁ」と見られることになるわけです。予測が困難な人類が経験したことのない感染症の影響で国内の経済状況が悪化するというのは政府の過失とは言い難いようにも思いますが、令和元年第4四半期のGDPがマイナス成長になったのは政府がどう取り繕ったところで消費税率引き上げが大きな要因であることは多くの方々が認めるところだと思います。消費税率を引き上げれば日本経済の痛手は大変大きくなると多くの経済専門家の方々が税率を引き上げる以前から警鐘を鳴らしていました。そして実際に数字でも経済が悪化したという結果が出ています。世間一般から見て大変優秀な人々が国の経済を左右する政策を決定しているにもかかわらず、どうしてこのような結果を招いてしまうのか。こういうことを繰り返さないためにはどうしたらいいのか。考えさせられます。選挙の際にはまともな打開策を提示して実行に移すような人に投票したいものです。

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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政府の経済政策に関する指針について触れている話「経済財政諮問会議の『骨太の方針』とは一体何なのでしょう」はこちらです。

過去の消費税増税について触れている話「消費税率を8%にしますよと、政府はいつ決定したのでしょう」はこちらです。

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