経済財政諮問会議の「骨太の方針」とは一体何なのでしょう
経済財政諮問会議の骨太の方針とは
ニュースを聞いていると骨太の方針(ほねぶとのほうしん)という言葉がたびたびというわけではないかもしれませんけれど、出てくることがあります。何らかの方針に関する形容が「骨太」ということについて多くの一般国民はどう思っているのかよくわかりませんが、個人的にはしっくりこない感じもします。あの骨太の方針というのはどういったものなのでしょう。骨太の方針というのは通称であって正式な名前は「経済財政運営と改革の基本方針」といいます。日本経済のあり方や政府の懐具合についてどのようにしていくか、仕組みを変えるのならどのように変えていくのかといったことについて目指していく方向ということですね。骨太の方針というのは経済分野の話なわけです。なぜわざわざ「骨太の」という言葉を付けているのかについては、作られる方針がたとえ一部の人々から批判されたり手直しを要求されたりしても会議の内容を変更しない、ぶれないことを意識しているからだと言われているようです。
スポンサーリンク
ちょっとやそっとじゃ揺るがない方針だから「骨太」というわけです。この骨太の方針を出しているのは政府内にある組織、経済財政諮問会議(けいざいざいせいしもんかいぎ)です。この組織は内閣府という行政機関に所属していて、総理大臣から意見を求められ政府がどのようにお金を使うか、政府がどのようにお金を集めるかに関係する政策(財政政策)をはじめとした経済政策について話し合っているのだそうです。この会議に参加する構成員は首相や内閣の経済に関係する大臣、日本銀行のトップである日銀総裁、経済学に関係する学者、企業経営者となっています。人数は現在合計11人です。民間人である学者、企業経営者に関してはどういった基準で人材を選んでいるのかは確認することが出来ませんでした。また会議のメンバーとして誰が民間の人材を選んでいるかについても確認が出来なかったのですが、おそらく人材を最終的に決めているのは総理大臣なのでしょう。官僚の人たちが会議の人材選択についてどれだけ関与しているかについても見えにくい所です。
スポンサーリンク
国民にとって相当影響する話が決められているようです
この経済財政諮問会議で出された結論が経済に関する有識者の重要な意見として内閣に提出されて内閣がその提案を採用するかどうか決めることになります。内閣で採用する決定がされれば、政府はその提案に基づいて経済政策や財政政策を進めることになります。ということで経済財政諮問会議から出される意見というのは今後政府がおこなう政策の青写真、おおよその計画を表しているとも言えます。では最近ですと、どういったことが骨太の方針として内閣に提案されているのでしょう。2018年の6月15日に経済財政諮問会議の提案が内閣の会議で採用されることに決定されたようです。消費税に関しても方針の中で触れられています。今後財政赤字を改善させていくなら少子化対策や社会保障のための財源を確保するため、現役世代の不安に対応するため、個人消費の拡大、日本経済の活性化につなげるため、予定されている2019年10月1日以降の消費税率引き上げ(8%→10%)を実現する必要があるといった主旨の内容が書かれています。その他教育の無償化や高齢者雇用の推進、公務員定年の引き上げ、長時間労働の是正、他国の人材の受け入れの促進など言及している範囲は非常に広く、多くの国民に関わってくる内容となっています。
スポンサーリンク
今回は政府の出している骨太の方針について取りあげました。最近この方針に関するニュースを耳にしたのですが、何に関する方針なのか名前を聞いてもピンとこなかったので調べてみたく、このような記事を作ってみました。直近の骨太の方針の内容に関して詳しく触れることは出来ませんでしたが、個人的には消費税を予定通り税率引き上げするよう主張していることに関して強く印象に残りましたので、そのことには触れさせていただきました。方針の中身については必要だなと感じることもありましたし、こういう政策を進めて大丈夫なのだろうかと不安になることも盛り込まれていたので一言での評価は難しいです。内閣の大臣や日本銀行の総裁が経済財政諮問会議の会議参加者として選ばれるのは当然として学者さんや経営者団体の重要な役職を担う人に関しては上でも触れましたけれど、どういった基準で選択されているものなのか調べていてもよくわかりません。現在会議に参加している学者さん枠のお二人はどうやら消費税率の引き上げに賛成の立場なようです(少なくとも消費税率の引き上げに明確に反対する立場ではないようです)。会議で出される結論というのは当然会議に参加する構成員の考え方によって左右されるでしょうから人材選択基準は非常に重要な要素だと思います。そこに関して政府側ももう少し国民に対して説明したほうがいいんじゃないだろうかという気がしました。今会議に参加している民間議員といわれる学者や経営者は自分たちが参加して提案した意見によって日本経済が悪化した場合どのように責任を取るものなのかについても気になりました。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。
初めて消費税が国内で導入された時の説明について触れている話「竹下内閣が消費税を導入した理由は何だったのでしょう」はこちらです。
ニュースの中で使われる経済関連用語について触れている話「経済のニュースで出てくる『リフレ』という用語の意味は?」はこちらです。
最近のコメント