故事成語「先ず隗より始めよ」の読み方と意味、あらすじについて

「先ず隗より始めよ」の読み方

 

「先ず隗より始めよ」は「まずかいよりはじめよ」と読みます。

 

「先ず隗より始めよ」の意味

 

二つあるようです。物事は自分からまず始めなさい、人に命令する前に自分がやりなさいというのが一つ。そして実現をするのが大変そうな壮大な計画はまず身近な事から手をつけることが必要だ、というのがもう一つの意味のようです。

もともとは二つのうち最初のほうの、自分から始めなさいという意味だったそうなのですが、その後二つ目の大きな計画は身近な事から手をつける必要があるという意味でも使われようになったそうです。

 

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「先ず隗より始めよ」の由来となった話

 

昔中国に燕という国が存在していました。その国の王様のもとでやっかいになっている客人に郭隗(かくかい)という人がいたのだそうです。

王様が優秀な人材を探し求めていたところ、郭隗さんは王様にある話をしました。

「昔、名馬を欲しがっていた主人がいました。立派な馬がいると聞き、使いの者にお金を渡して買いに向かわせました。実際に使いの者が行ってみると、話に聞いていたその馬は死んでしまっていました。

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しかしその使いの者は渡されたお金のうちから多額のお金を払って死んだ馬の骨を買い取って戻ってきました。死んだ馬になど用は無いことは普通に考えればわかるはず。なのに使いの者は死んだ馬の骨に大金を払ってしまったわけです。名馬を欲しがっている主人は怒りました。なぜこんな物にお金を使ったのかと。

すると使いの者は『死んだ馬の骨にすら多額の金を出して買ったという話が広まれば、生きた馬ならもっと多くのお金を出して買ってくれるだろうという噂が広まり良い馬を手に入れることが出来るでしょう。』と言いました。

その後主人は良い馬を本当に手に入れることが出来ました。」

郭隗さんはそのような話をして王様に「優れた人材を探し求めているなら、まず私のような特に優秀というわけでもない者を採用してください。その話が広まればもっと優秀な人材が遠くの地域からでも王様のもとで働くために集まってくるでしょう。」と勧めました。

以上のような話から故事成語の「先ず隗より始めよ」が出来たのだそうです。

 

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私に関して言えば普段の会話の中で故事成語が出てくることは全くなく、高校時代の漢文で触れたことがあるくらいです。「先ず隗より始めよ」は、はるか昔に高校で学んだ故事成語でなんとなく覚えていた数少ないものの中の一つでした。

「自分から始めなさい」という意味は分かっていたつもりでしたが、他に「身近な事から着手しなさい」という意味があった事はよくわかってはいませんでした。そして馬の骨に大金を払った使いの者に関する話もすっかり忘れていました(汗)。

今回せっかく取りあげてみたわけですし、せめてこの故事成語には意味が二つあるという事は忘れずにいたいなと感じた次第です。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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