北朝鮮に拉致された日本の被害者の方々の人数は

北朝鮮による拉致の被害に遭われた方々の人数は

 

西暦1970年代から1980年代にかけて朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮と表記します)は日本国民を本人の意思に反して拉致、身柄を拘束し北朝鮮へ連れ去るという行為をおこなっていました。その疑惑が日本国内で持ち上がった当初はそのような疑惑を否定する政治家、団体の声が割とあったそうです。しかし2002年(平成14年)に日朝の首脳が会談し北朝鮮側が自国による日本人の拉致を正式に認めます。北朝鮮による拉致問題の存在は議論の余地がないものとなりました。2002年に拉致被害者の方々が一部日本に戻ることが出来ておりますが、全員の帰国はまだ果たせていないと言われています。一体北朝鮮は何人の日本人の方々を拉致したのでしょう。日本政府は拉致問題が未だ解決していないことを深刻に受け止め、日本人被害者が日本に戻れるよう、北朝鮮側に被害者を帰国させるよう、求め続けている立場です。日本政府によると北朝鮮による拉致に遭われた被害者の方々だと認定している人数は17名です。日本政府が認定した拉致被害者の17名の内、5名の方々が2002年に日本に戻ることが出来ました。また、北朝鮮による拉致の被害に遭われた方々のご家族を支援し拉致問題の解決を促進しようという目的で民間団体が作られ意欲的に活動を継続しています。「救う会」とも呼ばれる「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」という団体は、北朝鮮によって拉致された被害者には日本政府が認定した17名の方々の他にも7名、被害に遭われた方々がいると認定しています。

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「救う会」は日本政府がまだ認定していない7名の方々も加えた24名だけが拉致被害者だと主張しているのではありません。それ以上の人数の方々が被害に遭われている可能性も示唆しています。日本の警察組織、警察庁は北朝鮮による間違いのない拉致事件と断定はしていないものの、北朝鮮による拉致の可能性が否定できない、北朝鮮による拉致の疑いがある日本人の失踪者、行方不明者として883人の方々の事例が存在していることを公表しています。そのうちの一部の方々は関係者の方々の許可もあり詳細な情報が公表されており、一般市民からの関連情報の提供を呼びかけています。北朝鮮による拉致の被害に遭われた可能性が否定できない方々を含めますと政府認定の17名という人数から著しく増加した883名という人数になります。883名全員が拉致被害者だということは警察も「可能性がある」としているにとどまっているので断定など出来ないのでしょうが、このような数字から見ても相当の人数の日本国民が北朝鮮の拉致行為の被害に遭われているおそれがあるようです。

 

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他国の被害

 

北朝鮮による拉致行為の被害に遭ったという出来事は日本国民に限った話ではないという指摘があります。多数の方々が被害に遭っていると言われているのが韓国です。韓国政府の発表によると朝鮮戦争が休戦となった1953年以降3835名の方々が北朝鮮に拉致され、そのうちの約500名が韓国に戻ることが出来ていない状態だそうです。物凄い数ですね。それ程の被害とはなっていないものの、「救う会」は日本と韓国の他に10カ国の方々が複数名拉致されていると指摘しています。日本政府はこの内のタイ人の方やルーマニア人の方の事例を挙げており、北朝鮮による犯行の可能性が高いと見ているようです。

 

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今回は北朝鮮による拉致問題について一部取りあげました。米国と北朝鮮の首脳会談がおこなわれる可能性があると言論機関が報じるようになり、拉致被害者の方々が日本に帰国できるようアメリカからも北朝鮮に働きかけをしてほしいと被害者の方々のご家族が切望しているのを様々な媒体がたびたび取り上げています。そのような中、北朝鮮側が日本との間の拉致問題は解決済みであると日本側に最近伝えてきたというニュースを耳にして、北朝鮮側の拉致問題に関する消極的な姿勢を感じざるを得ませんでした。しかし明らかに拉致され日本に戻ることが出来ていない方々がおられるわけで、被害に遭われた方々の具体的な人数はどれほどなのか確認したく今回このようなテーマで記事を作った次第です。1970年代、80年代になぜ北朝鮮がこのような犯罪行為をしたのかについては日本人に成りすまして韓国側に北朝鮮の工作員が潜入するため、日本人に成りすますための教育を日本人に担当させるためなどといった推測がされているようです。こういった問題について日本側が納得するような対応を相手国がしないようであれば、「ミサイル開発をしません」、「核開発をしません」といった約束を今後仮にするようなことがあっても信用するのは難しいでしょう。また、拉致問題が解決しない限り日本国民が北朝鮮の現在の体制を受け入れる、容認するのは感情的に非常に困難なのではないかという気がしました。北朝鮮が日本の要請に応じない理由というのがよくわかりません。拉致問題の全面的な解決により日朝関係が好転すると北朝鮮にとっては様々な利点があるような気がするのですが。北朝鮮がそれをしないということは、北朝鮮側が拉致問題の全面的な解決を図ると北朝鮮の諜報活動に大きな影響が出るということなのでしょうか。いずれにしても、一日も早く被害に遭われた方々が日本に戻られることを願わずにはいられません。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

北朝鮮の建国について触れている話「北朝鮮の建国記念日と建国者、建国された理由について」はこちらです。

北朝鮮に対する韓国の政策について触れている話「韓国で過去に行われた太陽政策とは?中断した理由についても」はこちらです。

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