もんじゅの廃炉はいつ決定し廃炉完成する予定なのでしょう
もんじゅの廃炉はいつ決まったのでしょう
高速増殖炉(こうそくぞうしょくろ)と呼ばれる一般的に原子力発電で使用される種類とは異なる原子炉の「もんじゅ」が廃炉(はいろ)、活動を終了し撤去されることになりました。この方針が決まったのは西暦2016年(平成28年)12月21日のことです。原子力発電で使用された核廃棄物を再び原子力発電に再利用するための技術を確立する目的で高速増殖炉「もんじゅ」という原子炉は作られたのですが、度重なる技術的なトラブルや「もんじゅ」を運営する新たな事業者が見つかりづらいこと、廃炉にせず再稼働する場合非常にお金がかかることなどなど、複数の事情があって廃炉という結論になったそうです。これまで「もんじゅ」を運営してきた事業者は規則できちんと点検しなければならないと決まっていた内容について点検を怠っていた問題が明るみになっており、トラブルを抱え、国の機関である原子力規制委員会からこれまで運営してきた事業者が引き続き運営を担当するのは適切ではないと判断されました。原子力規制委員会は新たな事業者に担当してもらうよう政府に勧告していたわけですが、それを引き受ける事業者がなかなか現れなかったようです。
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もんじゅの廃炉はいつからおこなわれるのでしょう
2016年に廃炉が決定したものの、廃炉のための現場の作業がすぐ始まったわけではなく廃炉を実現するための計画を立てることに時間を必要としました。2018年の3月に廃炉のための計画を原子力規制委員会が認め、その計画に基づいて廃炉作業がおこなわれることとなっています。廃炉の作業は使用済み核燃料の取り出しから始まるのだそうですが、その作業が始まるのは2018年の7月となっています。
もんじゅの廃炉作業はいつまでかかるのでしょう
もんじゅの廃炉作業は長い期間を必要とします。廃炉の計画によれば30年ほどの年月がかかるとされており、今のところ2047年度までに廃炉作業を完成させることになっています。しかし技術的に困難な作業もあるため、予定通りに作業が進行するのか心配する意見もあり、場合によっては廃炉完成までの期間が延びるということもあり得ます。核物質を冷やすために使用されるナトリウムの扱いが難しいということはよく指摘されているようです。ナトリウムは空気に触れることで発火する性質があり、もんじゅをこれまで稼働させるにあたってもトラブルの原因になることがありました。
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使用済み核燃料の今後
使用済み核燃料を再利用することで日本社会へのエネルギー供給を安定させ、使用済み核燃料の廃棄を減らすというのが国の計画なのだそうです。高速増殖炉は使用済み核燃料の再利用のための重要な選択肢だったはずですが、廃炉という結果になったので今後は高速炉という別の手法によって使用済み核燃料を再利用する方法に注力していくことになります。いずれにせよ使用済み核燃料を再利用するということにならなければ使用済み核燃料をどこかにたくさん長期間貯蔵しなければならないことになります。最終的にどこに捨てるかについてはまだ決定されていません。
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今回は高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉決定について取りあげました。2016年に起きた出来事で有名な話を探していたのですが、この件は国のエネルギー政策にも大きく関わる話ですし調べてみようと思い記事にしてみた次第です。資源の少ない国なのでエネルギーを生み出す可能性があるのなら使用済みの核燃料であっても利用しようという考えはわかりますが、その実現のために必要とされる技術を確立するのは本当に大変なようです。しかも人間のおこなうことに「絶対」は無いわけですから事故が起きた場合のことも当然考えなければなりません。しかしプルトニウムという非常に毒性の高い物質が関わる話ですからやっかいですよね。使用済み核燃料を最終的に捨てる場所も決まっていないことは上でも書きました。世の中で必要なエネルギーを確保するために、原子力という選択肢が現時点では必要だと政府は考えているものの、難しい話がたくさんあることは今回記事を作っているだけでも何となくわかります。最終的に使用済み核燃料をあなたの住んでいる地域に捨てることにしますと言われて素直に「はいわかりました」と言える人なんてホントに少ないでしょうね。一体どうやって決定するのでしょう・・・。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。
エネルギーの影響で社会が混乱した話について触れている記事「第一次石油危機は日本にどのように影響したのでしょう」はこちらです。
電力供給のための国の方針について触れている話「1960年代日本政府が原子力発電を推進した理由は?」はこちらです。
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