故事成語である「画竜点睛」の読み方と意味について
「画竜点睛」の読み方
画竜点睛は「がりょうてんせい」と読みます。がりゅうてんせいではないそうです。
「画竜点睛」の意味
一番重要な部分を修正してより良くすること。最後の肝心なところを修正し作りあげたものを完成させること。少し修正することによって全体的に良く見えること。など少しずつ異なる複数の意味を持つ言葉のようです。歴代名画記、水衡記、太平御覧などといった古典にある話から生まれた故事成語だそうです。
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故事成語が生まれるきっかけとなった話
中国大陸に大昔、梁という国がありました。梁には張僧繇(「ちょうそうよう」と言うそうです)という有名な画家がいました。その張さんは金陵(現在の南京だそうです)にある安楽寺というお寺で四匹の竜の絵を描きました。しかし張さんはせっかく描いたその四匹の竜の目に瞳を描き入れませんでした。
このことについて、いつも張さんは「もし竜の目の中に瞳を描き入れてしまったら、たちまちその竜は飛んで行ってしまうよ。」と話していました。その張さんの話を聞いた人たちはその話を嘘っぱちだと思っていました。そして周りの人たちは竜の目に瞳を描き入れるよう有無を言わせず張さんにお願いし、張さんに瞳を描き入れさせてしまいました。
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すると描き入れた瞬間に雷が鳴って絵を描いた壁に雷が落ち壁が壊れてしまいました。瞳を描き入れた二匹の竜は雲に乗って飛び去り天に昇って行きました。瞳を描き入れなかった残りの二匹の竜はまだお寺の壁に残っています。
という話が古典に書かれています。上記の内容は私なりに現代の言葉で表現させていただいたものです。間違いがありましたら申し訳ありません。画竜点睛の画竜は竜の絵を描くことを意味し点睛は瞳を描き入れることを意味するそうです。
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この話を知ってから結末について考えましたが、私には壁が一部壊れて竜が飛んで行ってしまったというのはハッピーエンドではないように感じてしまいます。壁が壊れてお寺にとっても迷惑だったでしょうし、絵を描いた張さんも「あーあ。ほら見てみろ。言わんこっちゃない。自分の話を信じないで無理やり描かせるからこうなったんだ。」と思うのではないでしょうか。瞳を付け加えたせいで恐ろしいことが起きたという話のようにも感じます。
でも画竜点睛の現在の意味は少し付け加えて良くする事、完成させることといった良いニュアンスになっている気がします。ギャップを感じます。このようなこともあるのですね。
漁夫の利もそうですが今回の画竜点睛も非現実的な場面が出てきます。(漁夫の利では貝と鳥が会話をしました・・・。)中国の古典では平気でそういう記述をすることは多いのでしょうか。信じる人などいないでしょうけれど、古典では敢えてそういう内容を書き残すこともあるものなのだと最初から思っておいたほうがいいのかもしれませんね。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
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