日本が世界銀行に加盟したのはいつでしょう?理由についても

日本はいつ世界銀行に加盟したでしょう

 

日本は世界銀行に西暦1952年(昭和27年)の8月13日に加盟しました。日本が世界銀行に加盟のための申請をおこなったのはその前年、1951年の8月だったそうです。一年後に加盟が認められることになりました。世界銀行というのは国際連合、国連に所属している組織です。特定の国の政府や中央銀行に融資する、お金を貸す業務をおこなう組織や特定の国に投資することによって受けてしまう損失を保証するなどして民間の人たちが特定の国に投資するのを促進する組織、国家間あるいは国と投資した民間企業などとの間の投資に関する争いを調停する組織によって構成されているそうです。また世界銀行に加盟するのと同時に国際通貨基金という組織にも日本は加盟しています。よくIMFなどと言われている組織です。IMFはInternational monetary fund インターナショナル マネタリー ファンドの略称です。国際通貨基金という組織も特定の国に融資、お金を貸す機能を担っています。他国との取引で凄く赤字になっている国にお金を貸して貿易や外国為替など経済を安定させることを目的にしているそうです。このIMFも国際連合に属する組織です。日本が正式に国際連合に加盟できたのは1956年の12月でした。しかし国連の関連組織である世界銀行とIMFに日本が加盟したのはその4年前の1952年。国連に加盟しなくても世界銀行、IMFに加盟させてもらえるものなんですね。補足ですが世界銀行が融資するお金は加盟している国々が出資するお金や世界銀行が発行する債券を売ることによって得られたお金でまかなわれているそうです。

 

スポンサーリンク

日本が世界銀行に加盟した理由は

 

なぜ日本は世界銀行やIMFに加盟したのでしょう。世界銀行に加盟したいということで申請した1951年というのは朝鮮戦争が勃発した翌年にあたります。朝鮮戦争で需要がとても増加して日本国内で生産する物資がたくさん買われ経済的に潤った話は有名ですが、そうとはいっても当時の日本は他国からの経済的な支援が欲しい状況だったようです。戦後は一貫してアメリカとのつながりが強い日本ですけれど、当時はアメリカも特定分野(軍事関連分野)に限定した経済支援なら行いましょうという方針に変化してきていたそうで、日本側も経済面であまりアメリカをあてには出来なかったようです。

スポンサーリンク

そういった事情もあって日本が経済支援を国外から得られるようにするために検討されたのが世界銀行加盟でした。世界銀行に加盟することによって世界銀行からたくさんのお金を融資してもらえるかもしれない。その貸してもらったお金を使って日本の経済発展に役に立つ事業をおこなおうと当時の日本政府は考えました。1952年に世界銀行に加盟してから日本の望み通りお金を融資してもらいます。1953年から13年間で約8億6000万ドルのお金を世界銀行から融資してもらって、そのお金で日本は水力発電の設備であるダムを作ったり大都市間の高速道路を建設したり、東海道新幹線建設費用にしたり、農業生産を増やすための環境を整えるために干拓事業をしたり、工業施設の近代化を図ったりしたそうです。巨額のお金を借り経済発展した日本は世界銀行から借りたお金をその後返済し続けます。借りていたお金を全て返済し終わったのは1990年だったそうです。融資が始まった1953年から37年後のことでした。

 

スポンサーリンク

今回は日本が世界銀行やIMFに加盟した話を一部取りあげました。ニュースでIMFとか世界銀行という言葉を聞くことがあるのですが、そういった組織は普段の生活で関わることがありませんから役割もよく知りませんし、そういった組織に日本が加盟したということはどれくらい重要なのかよくわかりませんでした。そのためどういう意味があったのか知りたく調べてみた次第です。当時あまり豊かではなかった日本が経済的に発展するためにお金を借りたくて加盟にこぎつけたと、そういうことのようですね。ちなみに世界銀行に加盟するためにはIMFに加盟しなければならないという規則があったそうで、IMFと世界銀行はそういった意味でセットになっているんですね。全然知りませんでした。世界銀行から借りたお金でおこなわれた事業の中には上で書きましたように東海道新幹線建設など有名なものが含まれていることを今回知ることが出来ました。日本は戦後の経済発展で世界銀行にかなりお世話になったということのようです。経済的に豊かになった状態では自覚する機会も少ないのかもしれませんが貧しい国が経済的に発展するためには他国からのお金の支援が大きく影響するものなのですね。日本の世界銀行への加盟は国内経済の更なる発展に向けての一つのきっかけになったといえるのでしょう。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

日本が国際的な組織に加盟した他の出来事について触れている話「日本国の国連加盟が実現した理由は何だったのでしょう」はこちらです。

大正時代の日本が中国に多額のお金を融資したという話「西原借款とは?この借款の目的や返済結果について」はこちらです。

関連記事

ページ上部へ戻る