日本の防衛費は世界ランキングでどれくらいなのでしょう

世界ランキングで日本の防衛費は何位

日本の国防のために使われるお金、日本の場合防衛費という呼ばれかたをしますが、他の国の場合は国防に使うお金は軍事費という表現になるのでしょう。日本政府は防衛のために使うお金の額を毎年明らかにしています。ただ世界中どの国も軍事費の額を明確にしているとは限らないようです。そういった意味で制約はあるものの世界中の国々の軍事費を毎年調査している団体があり、その団体の報告内容から軍事費の多さに関する国家間の序列、世界ランキングを知ることが出来ます。日本の防衛費の額の多さは世界規模でみると何位くらいになるのでしょうか。ちなみに平成29年度、2017年度の日本の防衛費は沓脱和人さんの論文、「戦後における防衛関係費の推移」を参照したところ当初予算で4兆8996億円となっています。また、各国の軍事費に関しては欧州の団体、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が公表している数字を基にしています(この団体が公表している軍事費の額はアメリカドルで表示されています)。日本の防衛費はアメリカドル換算で453億8700万ドルとなっていました。2017年の場合日本は世界の国々の中で8番目に軍事費が多い国ということのようです。

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世界ランキング上位はどのような国々なのでしょう

1位はアメリカ合衆国で6097億5800万ドルとなっています。2位は中華人民共和国とされていて、あくまでストックホルム国際平和研究所の推測額という扱いにはなっていますが一応2282億3100万ドルという額が示されています。3位は中東の国、サウジアラビア王国で694億1300万ドルとなっています。4位はロシア連邦で663億3500万ドルとなっています。5位はインド共和国で639億2400万ドルでした。6位はフランス共和国で577億7000万ドルとなっています。7位はイギリス、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国で471億9300万ドルでした。そして8位が日本ということになります。トップ10まで見てみましょう。9位はドイツ連邦共和国で443億2900万ドルとなっています。そして10位は大韓民国で391億5300万ドルでした。2017年の場合世界全体では軍事費の合計額が1兆7390億ドルとなるそうです。ということでアメリカ合衆国は世界全体の軍事費の中で35%もの割合を占めており、あくまで団体の推定値に基いているわけですが、中華人民共和国は世界全体の13.1%の割合を占めているということになります。国レベルではこの2カ国が断トツで額が大きいということになります。

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10年前はどうだったのでしょう

2017年の10年前、2007年の軍事費はどうだったのでしょう。世界全体では1兆3390億ドルだったそうです。1位はやはりアメリカで6447億500万ドル、2位も順位は同様中国で990億2700万ドル、3位はイギリスで547億5900万ドル、4位はフランスで541億1100万ドル、5位はサウジアラビアで527億5800万ドル、6位が日本で450億3400万ドル、7位がドイツで384億4100万ドル、8位がロシアで366億6500万ドル、9位がインドで362億4800万ドル、10位がイタリアで推定値となっていますが329億8100万ドルとなっています。アメリカが世界の軍事費の48%、ほぼ半数を占め、中国は当時世界全体の7.3%の割合を占めていました。2017年と2007年を比較すると世界全体の軍事費の中でアメリカが占める軍事費の割合は低下しており、日本の防衛費は大きく変化しておらず、一方中国、ロシア、インドは10年間で軍事費をかなり増やしていることがわかります。

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今回は日本の防衛費が世界的に見るとどれくらいの規模なのかについて取りあげました。先日日本の防衛費が2019年度は過去最大の額になるという見出しのニュースを目にしたのですが、日本の防衛費の伸び率が過去に比べて拡大するという主旨だったような気がします。確かに過去の防衛費に比べて額が多いということになるのでしょうけれど、他の国の軍事費の変化はどうなっているのか、他の国の現状の軍事費はどれ位なのか比較してみないと日本の軍事面でのお金の使い方が妥当なのかどうなのかよくわからないような気がしたのでこのようなテーマで記事を作ってみようと思いました。上で見てみた通り10年前の状況と比較すると日本はそんなに防衛費の規模が変化していないということは明らかですよね。それに比べて一部の国の軍事費の伸びは一体何なのでしょう。アメリカの軍事費の世界全体の中での割合の低下というのも印象に残りました。ロシアはアメリカを警戒して、中国はアメリカに追いつこうとして、インドは中国を警戒してそれぞれ軍事費を大きく増やしているということなのでしょうか。今後さらに10年たつとどういうことになるのでしょう。こうして他国の軍事費の推移をみると、前年に比べて日本の防衛費が1%超増えることになりそうだという点に注目するのは(各言論機関の自由ではあるのでしょうが)個人的には的外れな感じもしました。防衛費を増やすことには反対ではもちろんありませんが、1%超の伸び程度でいざという時に本当に日本は自分の国を守れるのでしょうか。

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

米軍の駐留にかかる費用について触れている話「駐留経費とは?日本の負担額や韓国など他国との比較について」はこちらです。

日本の国防を担当するお役所について触れている話「防衛省と前身の防衛庁ではどのような違いがあるのでしょうか」はこちらです。

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