豊洲の土壌汚染で名前が出てくるベンゼンという物質の毒性とは

ベンゼンの毒性

 

ベンゼンは化学物質の一種で石油の中に含まれています。人間への影響ではっきりしているものの中には血球を作ってくれる骨髄の機能が低下する事や血液のガンである骨髄性白血病の発症といったことがあるようです。またそれ以外にもリンパ腫や多発性骨髄腫と言った病気との関連も疑われているそうです。

 

他にベンゼンによってすぐ出てくる危険性がある症状としては吸入した場合にはめまい、頭痛、吐き気、息切れなどの呼吸の変化、意識障害といったものがあるようです。ベンゼンは皮膚からも吸収される物質で、皮膚から吸収された場合には吸入した時に出現する症状の他に皮膚の痛みなども出てくる恐れがあるそうです。何らかの理由で口から摂取してしまうような場合には腹痛やのどの痛み、吐き気、嘔吐といった症状が出ると言われています。

ただし、これらの症状が出現するかどうかは、もちろんベンゼンという物質をどれだけの量取り込んでしまったかによります。あくまで環境基準を著しく超える量のベンゼンにさらされた場合に起こることが考えられる症状です。普段の我々の生活には関係がありません。

 

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他の動物での調査では肝臓や乳房、鼻のガンが発生するという報告や胎児に影響するという報告、免疫機能を低下させるという報告があるそうです。ただこれも人間が普通の環境で生活している場合では非常に考えにくい高濃度のベンゼンを長期間動物にさらした場合の話と思われますからご安心を。

 

毒性以外のベンゼンの性質

 

ベンゼンという物質は無色透明の液体です。80度くらいで沸騰するそうですが常温でも蒸発しやすい性質があります。引火性も高く、火災や爆発の危険があるので厳重な管理が求められる物質です。

 

ベンゼンの使い道

 

やっかいな物質のようにも感じられますが、ゴムや樹脂、繊維、洗剤の原料として役に立つ物質でもあります。我々の生活に貢献しているという側面もあるんですね。

 

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豊洲でベンゼンが検出される理由

 

豊洲には以前ガス工場が存在していました(現在はありません)。その工場では石炭からガスを作り出していたのですが、ガスを作るために石炭を蒸し焼きにするそうで、それによってタールが出てきてしまいます。このタールという物質にベンゼンが含まれているものなのだそうです。

このように以前豊洲で行われていたガス生産という事業が理由となって、この区域の地下に現在でもベンゼンが存在しているというわけです。

 

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東京卸売市場の場所が今後どうなるのかこれまでもたびたびニュースが出てきていましたが、結論が出る様子はありませんね。先日のニュースでベンゼンが検出された話が出ていたため、そもそもベンゼンっていう物質はどういった点で毒なのだろうと思い調べてみたくなった次第です。

調べてみた結果、白血病の原因になり得るということを知ることが出来ました。骨髄性白血病は確かに怖い病気ですから極力そのような物質の濃度は低いに越したことはありませんよね。

盛り土をしていないことで騒ぎになっていましたが盛り土を建物の敷地内でも行っていた場合ベンゼンは地下深くで閉じ込められ心配する必要もなかったという事なのでしょうか。いずれにせよ東京都によって健康被害の心配がないような判断がされることを願いたいと思います。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

 

放射線関連記事「帰還困難区域とは?解除の見通しや賠償について」はこちらです。

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