捕鯨に賛成する理由としてはどのようなものがあるのでしょう

捕鯨に賛成する理由

 

クジラを捕獲する行為については一部の国々、特にアメリカやオーストラリアといった国々の批判が強いような印象があります。基本的にこういった国々は日本が関係を良好に保ちたいと考える国々でしょうが、その一方で日本政府は捕鯨行為については今後も続けていきたいという考えのようです。捕鯨に反対の国も多い中、一部の捕鯨行為は認められるべきという立場の国、人々などはどういった理由から捕鯨行為に賛成という考えをとっているのでしょう。クジラの中でも増加している種類は存在していて、そのような種類のクジラであれば一定の範囲内で捕獲することは生態系に影響を及ぼさないといったものやクジラが魚類海洋資源を大量に消費することで食料確保上支障が出ている、クジラを蛋白供給源と考えた場合のエネルギー効率は他の動物の肉に比べて高いなどといった点が理由として挙げられているようです。

 

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条件付きの捕鯨なら生態系を破壊しない

 

クジラにはたくさんの種類が存在しています(80種類くらいにのぼるそうです)。大きいものではシロナガスクジラ(25m以上)といった種類もありますし、小さい部類の後で出てくるミンククジラ(9mくらい)といった種類もあります。それら様々なクジラの中で頭数が少ない種類のクジラも頭数の多い種類のクジラも存在します。シロナガスクジラは頭数が少なく、日本は捕鯨対象のクジラとしていません。一方ミンククジラなどは調査によって頭数が増加しているということが判明しています。そのような増加している種類のミンククジラなどを増加した量の一定割合に限って捕獲するのであれば増加している種類のクジラを絶滅させるなどという事態には至らないという考えから、一部の限定的な捕鯨ならば認められるべき、賛成すべきという意見があります。

 

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いっぱい魚を消費している

 

上でも述べたように一部の種類のクジラは増加しているのが現実であり、クジラが増加することによってクジラが食べる魚の量が増えてしまい人類の貴重な蛋白源である魚類資源に影響が出てしまうことを懸念する意見があるようです。捕鯨賛成派の立場である日本の捕鯨協会によりますとクジラが捕食する魚の量は漁業による漁獲量(人が獲る魚の量)の3倍以上にのぼると言われているそうです。こういった情報は捕鯨をおこないクジラの胃の内容物を調べることでわかる事実によって導き出されているので根拠のないでっち上げということにはならないはずですが、こういった主張に対し捕鯨活動に反対する立場からはクジラのせいで魚が減っているというのは嘘だという否定的な主張も出ています。ただクジラによって魚やイカなどが食べられてしまい漁獲高が減っていると見ている漁業関係者は珍しくないようです。

 

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蛋白源としてエネルギー効率が高い

 

エネルギー効率が高いというのは肉を獲得するまでの燃料の負担が少なくて済む、効率がいいということです。船を動かしてクジラを捕獲してその肉を蛋白源として食べるのは、大量の燃料を使用して大量の飼料を成育しそれを家畜に食べさせて成長させ、その家畜の肉を蛋白源として食べるのに比べると燃料が大変少なくて済むのだそうです。肉を得るために必要な燃料が牛とクジラの比較だと1000倍以上の差が出るなどという見方もあるそうで、燃料の燃焼による二酸化炭素の発生を考えるとクジラを蛋白源にしたほうが環境を保護することに余程貢献出来るというわけです。飼料の栽培も含めますと確かに家畜を育てるためには相当なエネルギー(燃料)が必要となるのでしょう。クジラは海中で自然に生息している生物を食べているのであって人類がクジラを養殖しているわけではありませんから人類がクジラに餌を上げる必要は無く、燃料も必然的に少なくて済むことになります。

 

今回は鯨捕獲に賛成する理由を取りあげました。先日は主に捕鯨に批判的な意見を取りあげましたので、反対側の意見も見てみたくなりこのようなテーマの記事を作ってみることとしました。家畜とクジラのエネルギー効率なんて私は全く発想もしなかったことであり記事を作っていて初めて知ったことでした。クジラを捕獲するべきではないと主張する環境保護団体がクジラ肉のエネルギー効率が高いことに触れないのは議論に偏りがあるような気がします。捕鯨がCO2削減に貢献できる点にも触れたほうがより正確な議論を環境保護団体も出来るような気がするのですが、どうなのでしょう。漁業関係者の立場からするとクジラに魚やイカを食べられて漁獲量が減って収益が減ってしまうのも困りますよね。捕鯨反対派の人々が漁業関係者に対し所得保障してくれるわけでもありませんし。今後さらにクジラが増加して日本だけでなく様々な国の漁業に悪影響が出るようなことがなければいいのですが。そういった点では捕鯨に賛成し続ける国々の存在は貴重だという見方も出来るような気がしました。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

捕鯨に反対する意見について触れている話「日本などによる捕鯨行為が批判される理由は何なのでしょう」はこちらです。

日本の食料自給率について触れている話「日本の乳製品の自給率はどれくらいなのでしょう?」はこちらです。

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