和同開珎と富本銭にはどのような違いがあるのでしょう

和同開珎と富本銭の違い

和同開珎(わどうかいちん わどうかいほう)、富本銭(ふほんせん)、この二つの言葉を聞いてああ、あれねと思う方はどれくらいの割合でおられるのでしょう。歴史に関する本などを見てこのサイトを閲覧するような方はご存じなのでしょうけれど。和同開珎、富本銭、どちらも大昔の日本で作られた硬貨(こうか)です。和同開珎のほうがおそらく有名なのでしょうね。大きさは大体同じで24mmくらい。現在の硬貨と同じように両者とも円形です。中心に四角く穴が空けられているという点も二者で共通しています。二つの硬貨でそういった共通点はあるのですが、違いについてはどういったものがあるのかこの記事でいくつか挙げてみたいと思います。図案、いつ造られたお金であるか、日本社会でちゃんと流通したお金かどうか、どういった素材で出来ていたのかといった点で違いはあります。

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図案

デザインのことです。硬貨の形は同じ円形ですが、硬貨を鋳造、造る際に入れている文字、模様が異なります。異なる貨幣なので違う字が入っているのは当たり前ですが、和同開珎は時計回り、右回りに和、同、開、珎の文字が入っています。富本銭の場合は穴を挟んで富と本の字が入れられています。また富本銭には和同開珎には無い模様が二か所に入れられています。中心に一つ点がありその点を六つの点が取り囲むような模様です。中国大陸の大昔の思想、陰陽五行思想が関連する模様だと言われているようです。

造られた時期

和同開珎が鋳造されるようになったのは和銅(わどう)元年、西暦708年だと言われています。元号と貨幣の名前の音が同じなのに字が違うのが悩ましい所です。この硬貨は50年くらい鋳造され続けていたそうです。結構長い期間ですよね。富本銭は和同開珎が造られた時期よりも前の時代、西暦600年代後半に鋳造されていたのだろうと言われているようで、はっきりとしているわけではないのですが富本銭が和同開珎よりも前の時代に作られた硬貨であるという見方が多いようです。

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流通したお金なのかどうか

世の中で流通していた、人々がものを買う時に利用していた硬貨なのかどうか、税を納める時に使っていたお金なのかという点では和同開珎はある程度使用されていたと言われています。当時の政権、朝廷も和同開珎が流通することを期待して時には独特な政策もおこないました。しかし富本銭は和同開珎のように人々に購買目的で利用される硬貨だったとは見られておらず、魔除けやおまじないのため、お守りのためといった、購買とは異なる目的で使われていた硬貨だったのだろうといった指摘が多いようです。

素材

どちらも金属で作られていた硬貨ですが、富本銭の場合は中心となる材質が銅で、含まれている場合とそうでない場合があるそうですがアンチモンという別の金属も混合されていました。和同開珎の場合も富本銭と同様に大半は銅銭、銅で造られている硬貨でしたが、それとは異なる銀銭、銀が中心的な材質となっている和同開珎も鋳造されたのだそうです。ただし、銀銭の場合は短期間で鋳造中止となりました。経費の問題なのかな?などと勝手に想像しております。和同開珎の場合もアンチモンは含まれている場合があるそうですが、鋳造時期が新しいものほど含有量が少ないのだそうです。

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今回は大昔のお金、和同開珎と富本銭について一部取りあげました。奈良時代に起きた出来事を教科書で見ていたのですが、和同開珎について記載されている箇所を見て、何で政権が硬貨を造ろうとしたのか理由がよくわかりませんでした。その理由の確認も含め和同開珎に関する記事を作ってみようと思い今回のようなテーマの記事にしてみた次第です。当時の日本の政権としては日本をしっかりとした仕組みの国にするにあたって、物々交換で品物を流通させるよりも大陸の唐などの国のように価値基準の定まった貨幣を用いて物を流通させる仕組みのほうが望ましかったようです。より良い制度を採用しようとした結果の和同開珎鋳造だったわけですね。ただこの和同開珎を流通させようとして当時の政権はたくさん和同開珎を持っている人には高い身分のような特権をあげますよといった独特な制度を一時期実施しています。蓄銭叙位令(ちくせんじょいれい)という政策だそうですが、これが流通の面で効果的だったのかはわかりません。官位をもらうために和同開珎をためこめば、普段の物資の購買に和同開珎を利用したくないと考えるのでしょうから。政治権力というのは首をかしげてしまう政策をおこなう場合があるものなのですね。

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

明治時代のお金の制度の話「新貨条例とは?大まかな内容や条例の狙いについて」はこちらです。

お金に関する言い回しについて触れている話「悪貨は良貨を駆逐するとは?意味や類語、英語表現について」はこちらです。

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