女性天皇容認に反対する意見があるのはなぜなのでしょう

なぜ女性天皇に反対の意見があるのか

国内で議論になっている話題や日本の皇室にまつわる議論について関心を持たれてこのページに来られた皆様、こんにちは!この記事では我が国、日本の皇室制度について言論機関が取り上げることの多い(気がする)話題、女性天皇容認論に対しなぜ反対意見が出るのか、私なりに書いてみたいと思います。新天皇が即位されてから、まだそれほど期間が経過しておりませんが、即位当時女性天皇についてどう思うかという世論調査がテレビ各局でよく実施され結果が報道されていたように記憶しています。そして「女性天皇でもいいと思う」という意見は結構多数派だったような印象が残っています。現在の天皇陛下のお子さまが敬宮愛子(としのみやあいこ)内親王殿下という女性のかたお一人のみという状況であることも世論調査でそのような結果になっていることと関係があるのかもしれません。その一方で女性天皇を容認する考え方に反対という意見も一定割合で存在しているようです。有権者対象に天皇陛下の即位の礼の後実施したある日本の通信社による調査では女性天皇容認賛成が約8割、反対が14%弱となっていました。この結果だけを見るとそれぞれの意見の割合に相当差が開いてはおります。そのため多数決でこの問題の結論を決定するとなると最初から勝負は決まってしまっているようにも個人的には感じました。いずれ女性天皇が実際に誕生するのでしょうか。現在の日本社会では多くの分野で男女の性別による差別は良くないとされていますし、差別されてきた側からしてみれば男女平等という考え方は誠にもっともなことだという気もすることでしょう(日本における女性参政権についてこのサイトの別の記事で触れたこともありました)。それならば男女平等が当然という風潮が圧倒的な現代の日本でどうして女性天皇容認論に対し反対の意見が一定割合で存在するのでしょう。つまりなぜ一部の人々は女性天皇誕生に反対しているのかということなのですが、反対する理由として皇室制度に関係する法令の条文内容にそうあるからというものや結局のところこの我々の国、日本で別の家系の王朝が誕生することになりかねないという懸念があるからといったものがあるようです。

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既に存在している規則に反する

日本国の皇室制度のありかたについて規定している法令があります。皇室典範(こうしつてんぱん)と呼ばれるもので、これは法律の一つであり、昭和二十二年、西暦1947年から法律としての効力が発生しています。第二次世界大戦終了後に作られた規則なわけですが、連合国が日本を占領していたのが昭和二十七年(1952年)まででしたので、占領時代真っただ中という時期でもあります。日本国憲法に対応するためにこの皇室典範がつくられたそうですが、この法律の中にどのように皇位を継承するかが定められています。皇室典範第1章「皇位継承」の第1条に「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これ(皇位)を継承する。」とあります。つまり天皇に即位出来るのは皇統の男系の男子のみということで女性に対しては皇位継承の機会が与えられていません。「皇統の」というのは天皇の血統(けっとう)の、ということで天皇家の血筋であるということを意味しています。また「男系(だんけい)の」というのは「父親が皇族である」ということを意味しています。これと反対の意味で「女系(じょけい)」という用語もあり、これは「母親が皇族である」ということを意味しています。女性の皇族のかたに天皇となっていただくという女性天皇論は現在の規則に反しているため女性天皇について反対意見も出てきますし、現在の皇室典範が今後もそのままの内容である限り、そもそも女性天皇は現実のものとならないということになります。ただ皇位の継承など皇室にまつわる重要事項については皇室会議という合議の場で内容が変更される余地があります。そのため女性天皇への道を開くべきだと皇室会議の参加者の多くが判断した場合、皇室典範の第1条の内容が変更されることもあり得ます。皇室会議に議員として参加することが出来るのは皇族のかたお二人と行政の長である総理大臣、立法府のトップである国会の両院の議長と副議長、司法の顔である最高裁判所長官を含めた判事二人、宮内庁長官の計10名となっています。皇位継承を変更するためには出席議員の過半数ではなく三分の二以上の議員が変更に賛成する必要があります。変更目的で会議を開いたとしてもこれはなかなかの関門となることでしょう。

新王朝誕生への警戒

女性天皇の実現に反対の理由として特によく指摘されているように思われるのが、皇統が断絶して実質的に別の血統の王朝が誕生してしまうのではないかということに対する心配です。女性天皇が実現することと、現在の皇統とは異なる別の王朝の誕生とどういう関係があるのでしょう。仮に皇室典範の内容が変更されて女性宮家が認められたり、女性皇族が天皇に即位できることになったとします。過去にしきたりで日本の皇室で女性が皇位についた場合、生涯独身を通さなければならないとか、子供を宿してはならないといった約束事があったそうです。しかし現代の日本でそのようなことを女性天皇に要求するのはあまりに過酷、非人間的すぎるといった意見が当然強まることでしょう。その結果女性天皇が結婚、ないしは女性宮家がすでに認められた状況の中で一般男性と結婚されたお子さまのおられる女性皇族が天皇に即位ということも起こり得ます。女性皇族のかたが歴代の天皇の血筋の男性、つまり皇統の男性と御結婚されるのであれば問題も生じませんが、一般の男性と女性皇族がご結婚された場合、誕生されるお子さまは女系のお子さまということになります。一般男性との間にお子さまがいる女性皇族が天皇に即位された場合、その天皇の次の天皇には実のお子さまがなるべきだという意見が強まることは自然でしょう。そのような意見に沿って実のお子さまが天皇に即位するようなことになりますと、父親の血筋をさかのぼっても天皇家一族とまったく関係のない人物が天皇になるということになり数千年の皇室の歴史の中で一つとして前例のない事態となります。世界史の参考書をパラパラ見てみると英国の王朝でウィンザー家とかハノーヴァー家とか姓の変化が過去に発生しておることが書かれていますが、そのようなことが日本皇室で起きるということです。人によっては日本の君主制度が新しい王朝に入れ替わってしまったと嘆くかもしれません。そうなりますと現在の天皇は本当の天皇ではない、などとみなす国民もかなりの割合で出てくるかもしれませんし皇室の権威はそれまでに比べ弱まってしまうことも考えられます。そのような事態が国内社会にどのような否定的な影響をもたらすことになるか。この点を大変憂慮して女性天皇の実現に熱心に反対している人たちもいます。日本社会が混乱し内戦が発生していた江戸時代末期、日本を一つにまとめる上で天皇のご存在は想像を絶するほど大きなものだったと言えるでしょう。今後日本をそのような混乱が不幸にも襲った場合、日本皇室にかつてほどの求心力が無かったとすると日本皇室が盤石な状態に比べて、日本国が複数の国々に分裂する危険性は増大してしまいます。また天皇を頂点とする日本特有の宗教、神道も廃れていくかもしれません。

今回は女性天皇誕生に反対する意見があるのはなぜなのかについて取り上げました。以前、皇位継承問題に関して皇籍を離れられた旧皇族の男性の方々に再び皇族となっていただき宮家を復活して皇位継承者となることの出来る皇統の男系男子の方々の数を増やそうという意見が、与党の一部議員から表明されたことがありました。その一方で新しい天皇陛下が即位された時期に世論調査で女性天皇肯定派が多数であったことも記憶に新しい話です。多くの国民が女性天皇賛成と調査で出ているのに皇統男系男子による皇位継承に固執しているようにも見えた一部与党議員の人たちの意見表明は女性天皇反対という背景があるからこそ出たものであり、このような女性天皇反対の立場をとるのはなぜなのか理由を確認してみたく今回のようなテーマの記事にしてみた次第です。女性天皇容認が現在の皇族とゆかりの無い男性を父親とする人物の天皇即位につながるという見方は人によっては杞憂、起こりえないことをあれこれ無駄に心配しているに過ぎないと受け取るようにも感じはしました。実際皇室典範内容を変更するのは容易なものではないということも今回確認できたので多くの国民は女性天皇を容認しているものの、皇室典範の変更までには至らず、結局のところ皇統男系男子の方々による皇位継承は続いていくのではないでしょうか。女性天皇反対派の人からしてみればアンタは楽天的に過ぎると怒られてしまうでしょうかね。問題は現在の皇室の体制で男系男子の方々の数が増えていくのかどうかというところです。皇位継承可能な皇統の男系男子の方々は今のところ三名しかおられません。年齢順に挙げさせていただきますと上皇陛下の弟であられる常陸宮(ひたちのみや)正仁(まさひと)親王殿下、現在の天皇陛下の弟であられる秋篠宮(あきしののみや)文仁(ふみひと)親王殿下、そして秋篠宮様のお子さまであられる悠仁(ひさひと)親王殿下のお三名方です。現状から現実的に考えて側室のような制度でも作らない限り、今後男性の皇族がお生まれになる事例は悠仁親王殿下がご結婚されてお子さまをもうけられる以外には無いようにも思われますがどうなのでしょうか。与党の一部議員から旧皇族の男性の方々の皇籍復帰を認めるよう要望が出てくるのはこういった状況があるからなのでしょうね。ただ、悠仁親王殿下に男のお子さまがたくさん誕生される場合には皇統男系男子がおられなくなるという懸念もどこかに吹き飛んでいくことになるのかもしれません。一国民としてはそのような展開になって多くの人々が安堵することになればいいなと期待してしまいます。そうなった日には国中で「神風が吹いた!!!」と大層な祝賀の雰囲気になるのではないでしょうか。

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

今回の記事では写真ACで提供されている写真を使用させていただいております。

朝廷の伝統が破壊されそうになった出来事について触れている話「道鏡という人が天皇になろうとしたのを阻止したというお話」はこちらです。

一部の皇族の方々が皇室から離れられたことについて触れている話「戦後に一部の宮家の方々が皇族の立場から離脱された出来事」はこちらです。

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