江戸時代の大名で名君と言われるのはどういった方々でしょう
名君と呼ばれる江戸時代の大名
江戸時代の日本には大名、1万石以上の領地を持つ領主がたくさん存在していましたが、幕府の定めた法令に反する行為をしたり跡継ぎがいないことが理由で領地や屋敷を没収される大名も多かったそうです。江戸時代初期には取り潰された大名が特に多かったと言われています。乱暴な振る舞いをして領地を没収されるという自業自得な方もおられ、そのような汚名を残す方もいれば、その一方で名君と高く評価され名声を後世にまで残すようなお殿様も江戸時代にはおられたそうです。名君(めいくん)、立派な君主、すぐれた君主という意味の言葉です。どういった君主が立派なのかについてはいろいろな意見があるのかもしれません。ただ一般的に江戸時代の中で名君と言われる大名は大体決まってくるようです。西暦1600年代に領地を治めていた人の中では岡山藩のお殿様、池田光政(いけだみつまさ)さんやいくつかの藩を転々としたそうですが、会津藩(現在の福島県の一部の地域)のお殿様として人生を終えた保科正之(ほしなまさゆき)さんがおられます。1700年代後半から1800年代初頭の時代では米沢藩のお殿様、上杉治憲(うえすぎはるのり)さんや秋田藩のお殿様、佐竹義和(さたけよしまさ)さん、このお二人より少し時期が前になりますが1700年代に領主として活動されていた熊本藩のお殿様、細川重賢(ほそかわしげかた)さんや細川さんと同じような時期に活躍した紀州藩(現在の和歌山県の地域)のお殿様、徳川治貞(とくがわはるさだ)さんといった方々がいます。上杉治憲さんの場合は上杉鷹山(うえすぎようざん)という名前のほうが有名かもしれません。
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江戸時代末期にも優れた藩主と評価された方たちがいました
江戸時代末期にも優れた領主ということで「四賢侯 しけんこう(四人の賢い諸侯、大名ということですね)」と並び称される四人のお殿様がいました。薩摩藩のお殿様だった島津斉彬(しまづなりあきら)さんや宇和島藩(現在の愛媛県の一部の地域です)のお殿様だった伊達宗城(だてむねなり)さん、福井藩のお殿様だった松平慶永(まつだいらよしなが)さん、この方は松平春嶽(まつだいらしゅんがく)さんと呼ばれることが多いような気もします。そして時代劇でも登場することの多い土佐藩のお殿様だった山内豊信(やまうちとよしげ)さん、山内容堂(やまうちようどう)という名前のほうが有名かもしれません。以上の四名の方々です。幕末には他にも佐賀藩のお殿様だった鍋島直正(なべしまなおまさ)さんが意欲的に藩政改革をおこなった方として取りあげられることが多いようです。藩政改革を断行したお殿様としては長州藩(萩藩「はぎはん」とも呼ばれます)のお殿様、毛利敬親(もうりたかちか)さんも有能な人物村田清風(むらたせいふう)さんを抜擢して藩の財政を立て直したのが有名なようです。
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今回は江戸時代に評価されていたお殿様にはどういった方々がおられたのかについて一部取りあげました。江戸時代に名君と評価された大名について一般的に関心があるようですし、私はどういった方々がいるのかあまり詳しくないので確認してみたくこのようなテーマの記事にしています。上杉鷹山さんなどはアメリカ合衆国の過去の大統領も尊敬する人物として触れていたこともあったそうですし、結構有名かもしれません。岡山の池田光政さんや紀州の徳川治貞さんといった方々については今回の記事を作っていて初めて名前を知りました。池田さんは質素な生活や倹約を奨励し殖産興業に力を入れた方だったそうです。
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こうして見てみますとすぐれた藩主と評価されるお殿様は結構いらっしゃいますね。お一人お一人がどのような統治で評価されたのかということに関してここで取りあげることは困難ですが江戸前期や中期のお殿様がたは倹約してつつましく過ごすという点で共通しているような気がしますし、上で名前を挙げた江戸末期のお殿様たちは下級、中級の武士ではあっても有能な人材であれば積極的に採用して藩政改革、藩の財政を良くしたり、西洋の技術を積極的に導入しようとしたといった点が特徴なようです。参勤交代や江戸での幕府への奉仕で藩の財政状態というのは赤字になる場合がとても多かったそうです。大抵の藩では赤字が当たり前な中、財政を立て直した、改善させたという実績を残したのだから凄い!ということで高く評価されたわけですね。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。
大名が幕府から領地を没収される処分について触れている話「大名の改易で多かった理由には何があったのでしょう」はこちらです。
江戸時代の大名の分類について触れている話「江戸時代に存在した大名の種類や特徴はどうだったのでしょう」はこちらです。
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