道徳で名前が出る二宮金次郎さんとは?名言についても

二宮金次郎さんとは

 

二宮金次郎さんの「金次郎」は通称で、本当の名前は二宮尊徳(たかのり)さんといいます。江戸時代の方で若い頃はお侍さんの立場ではありませんでしたが、藩や幕府のお役人として働かれた方です。功績が認められ後に武士の身分となりました。実家はお百姓さんでした。

金次郎さんが若い頃生活していたのは現在の神奈川県小田原市の地域にあった小田原藩でした。当時小田原藩の家老職にあった、あるお侍さんの家は借金が多くなり苦しい状況となっていました。地主や農業経営で評判の良かった金次郎さんがその件で助けを求められます。金次郎さんが約束した期間節約を実施し、その家老の家は借金を返すことに成功しました。その他にも藩のお殿様に荒れた地域の復興を任され地域の農産物収穫量を増やすことに成功しました。

藩での評判が広がり幕府からも声がかかるようになって、収穫量の伸び悩む幕府領地での農業指導に力を尽くしました。領地経営を節約や農産物の収穫量を増やすことで改善させることの出来る非常に有能な方だったようです。西暦1856年に69歳で亡くなられました。

 

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二宮金次郎さんの名言

 

確認できた金次郎さんの名言のほんの一部かと思いますが、私なりの言葉で現在の表現にしたものをまとめてみました。忠実な現代語訳になっていない所もあるかと思いますがご了承ください。

まず一つ目。「大事業を成し遂げようと考えている人がいるなら、まずその人は身の回りの小さな仕事をきちんとこなすべきです。大きな仕事を成し遂げようと考えている傍らで身近にある小さな仕事をないがしろにしたり、大きな仕事を成し遂げることが難しく不平をこぼし、達成しやすいと言える小さな仕事をきちんとやらないのは器量の小さな人物によくあることです。」

二つ目「すべての商売に関して言えることですが売る側が喜び、そして買う側も喜ぶというのがあるべき姿です。売る側が喜び、買った側が喜べないというのでは正しい商売のやり方とは言えません。また金銭の貸し借りについても、貸した側は喜んで借りた側が喜べないというのでは正しい金融業のやり方とはいえません。」

三つ目「人が貧しくなったり、裕福になったりするのはたまたまそうなったということではありません。裕福になったのはそうなる理由があり、貧しくなったことにもそうなる理由があったはずなのです。大抵の人はお金や財産というものはお金持ちのところに自然と集まるものだと思っていますがそうではありません。お金や財産は節約する人や勉強する人のところに集まるものなのです。」

以上のような言葉を残されています。裕福になりたいと多くの方が考えると思いますが、三番目の名言はその点で参考になるのではないでしょうか。

 

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金次郎さんの逸話

 

金次郎さんがお若かった頃のエピソードが語り継がれています。本当だったことなのかどうなのかは確認のしようが無いかとも思いますが、代表的なものを取りあげてみます。

 

若くしてご両親が亡くなった金次郎さんは親戚の家で生活することとなりました。親戚の家庭で懸命に金次郎さんは働き夜に本を読み学問に取り組もうとします。しかし親戚の人は金次郎さんが本を読むために明かりをつけることで油を余計に使ってしまうことを理由に本など読むなと金次郎さんを叱りつけました。金次郎さんは油代を親戚の人に負担させずに済む方法がないものか考えます。そして使われていない土地で油菜(あぶらな)を栽培しました。商人にお願いして収穫した油菜の種を油と交換してもらい、その油を使って学問を頑張りました。すると親戚の人は学問をする時間があれば家の仕事をしろと言い出しました。結局金次郎さんは夜になっても家の仕事に精を出し、その後深夜に学問をしました。

 

修身の教科書にも載せられている有名な逸話のようです。

 

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若い時につらい境遇にあったそうですが懸命に働くことと節約すること、工夫を重ねることで実家を立て直し、それだけにとどまらず身分の高い家の家計や地域の経営も再建してしまうようなすごい人であったということを今回調べて改めて知りました。

このような才覚のある金次郎さんが今の時代を生きておられたら日本国の借金についてどのような手を打とうとするのでしょう。個人的にすごく関心があります。国の支出を減らそうとされるのか、財政出動して国の景気をよくして税収を増やして借金を減らそうとされるのか。金次郎さんに是非意見を伺ってみたいところです。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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