公安調査庁と公安警察とではどのような違いがあるのでしょう

公安調査庁と公安警察の違い

普段耳にするニュースで公安調査庁という言葉を知った、似たような名称の組織の内容について関心を持ったなどといった理由でこのページに来られた皆様、こんにちは!この記事では日本政府の組織である公安調査庁や、いわゆる公安警察について違いを中心に私なりに書いてみたいと思います。国内のニュースでたまに宗教が関係した特定の団体に対し政府の組織が団体の拠点の入り口で「開けなさい!」と団体に対して呼びかけをおこない、(団体の意思に反して?)団体の拠点に入って色々と調べようとする光景が出てくる場合があります。その時にニュースの中で公安調査庁(こうあんちょうさちょう)という組織名が紹介されるので、警視庁とか~道府県警といった警察組織ではないことがわかります。普通強制的に家屋に入ったりする組織としては警察がやはり頭に思い浮かぶように感じるのですが、そうでないこともあるわけですね。また「公安こうあん」というと公安警察(こうあんけいさつ)といった表現を耳にすることもあるかと思います。同じ公安という文字がつく公安調査庁と公安警察ですがどのような違いがあるのでしょう。日本社会の治安を維持することに役立っているという点や、そういう意味から公安調査庁や公安警察が警戒する対象としている勢力についても共通、重複するものがあるのですが、公安調査庁と公安警察では管理する機関が異なっていますし、管理されている機関から委ねられている権限も異なっているようです。また公安調査庁はいわゆる破防法(はぼうほう)、破壊活動防止法(はかいかつどうぼうしほう)などといった特定の法律の目的を実現するために立ち上げられた組織であり、そういった経緯についても公安警察とは異なっていると言えます。

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管理する機関

公安調査庁は日本政府の省庁の一つである法務省(ほうむしょう)に所属している機関です。ただ、単純に法務省の一部署ということではないようで、外局(がいきょく)という位置づけの、他の法務省の部署などとは異なる組織となっています。法務省の機関ではあるので公安調査庁が法務大臣の管理下にあるということにはなりますが、外局のため他の法務省の部署に比べれば公安調査庁には大きな権限があるようで、独自で命令、指示を出すようなことも出来るものなのだそうです。補足が長くなりましたが、とにかく公安調査庁は法務省が管理する機関となっています。一方の公安警察ですが、日本の場合東京都を担当する警視庁や他の自治体、道府県を担当する道府県警という機関に所属する組織ということになります。警視庁や道府県警には警視庁の場合ですと公安部(こうあんぶ)、道府県警の場合は警備部(けいびぶ)という部署があり、警視庁は文字通りそのままですが、道府県警では警備部の中に公安課(こうあんか)が設けられています。この警視庁の公安部や道府県警の警備部公安課といった部署を担当している警察の方々がいわゆる公安警察ということになります。警視庁や道府県警といった機関は各都道府県の公安委員会(こうあんいいんかい)という地方行政の組織に管理されていて、この都道府県の公安委員会という組織について管理する役目を担当するのは各都道府県の首長(くびちょう)である知事ということになっています。公安警察を管理する機関は各都道府県の公安委員会。そういうわけで公安調査庁は国の組織なのですが、いわゆる公安警察は都道府県という自治体の管理下にある組織ということになります。国の機関として警察庁(けいさつちょう)が存在しますが、警視庁や都道府県警は警察庁という機関に所属している組織というわけではありません。

任されていること

管理されている機関から任されていることについても違いがあるようです。公安調査庁という役所の役人さんたちは日本社会の治安の維持にとって脅威となる恐れのある対象を調べる、調査するというのが主な役割となっています。ニュースでよく出てくるような場面は特定の勢力の拠点に強制的に立ち入って内部を調べようとしている光景であり、何かの犯罪行為の証拠を捜そうとしているということとは違うそうです。また脅威となる疑いのある対象について情報を持っている可能性のある人に接触して対象団体などがどのような状況にあるのか調べたりもします。また調査の結果、必要であれば公安審査委員会という国の機関に特定の団体などに関する処分を求めるという役割も公安調査庁にはあります。この公安調査庁側からの処分請求を受けて公安審査委員会は必要であれば団体側に例えば集会をしてはいけないなど、禁止命令を出したりすることになります。公安審査委員会が本当に必要と判断した場合にはその団体の解散を指示するということにもなり得ます。公安審査委員会にはそういった権限があるわけですが、公安調査庁がするのは処分請求という、「この団体、勢力には調査の結果このような危険があり、しかるべき規制をかけたほうがいいと思われますのでよろしく判断してください」という公安審査委員会に対する働きかけまでということになります。公安警察の場合は治安維持を目的として、脅威となる対象が危険な行為、つまり犯罪行為をおこなうことを防いだり、取り締まることが役割となります。そのため公安調査庁のように情報の収集は当然行うこととなりますが、それとは別に犯罪行為をおこなっている、あるいはその容疑が強い人物を逮捕したり、犯罪の証拠を突き止める捜査(そうさ)を行うことにもなります。

今回は治安維持に関係する機関である公安調査庁や警察の一部門である公安警察の違いについて取り上げました。先日たまたま公安調査庁がオウムの一後継団体の拠点に立ち入って調査をしました、というニュースを耳にすることがあったのですが、そのニュースで出てきた調査庁といわゆる公安警察の違いは何なのか、目にしたニュースのような場面で公安担当の警察ではなく公安調査庁が立ち入り調査をしているのはどうしてなのかよくわからなかったこともあり確かめてみたくなって今回のようなテーマの記事を作ってみることとしました。オウムの後継団体の強制的な立ち入り調査についてはいわゆる団体規制法(だんたいきせいほう)、この団体規制法という呼び名は無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律という名称の通称だそうですが、この法律に基づいて行われている行為なのだそうです。そしてこの法律を遂行するために対象となっている団体を調査するのが公安調査庁に求められている役割となっています(公安調査庁側との協議が必要になりますが警察がこの法律で指定された特定団体に立ち入り検査をすることも可能とされています)。また団体規制法という法律の他にも、いわゆる破防法(はぼうほう)、破壊活動防止法という法律が存在しますが、この破防法ではこれまでに団体として暴力を用いて破壊活動を行った特定の団体に対して規制を定めることになっており、規制が必要かどうか調査することも公安調査庁に任されている重要な役割になっています。オウム真理教の一連の破壊活動があったものの、オウム真理教が破防法の対象団体にはならず、その代わりとして主にオウム真理教を想定して新たに団体規制法という法律が作られ、オウム真理教が団体規制法の対象団体となりました。公安調査庁という役所はそれら破防法や団体規制法といった法律の存在と密接なかかわりがあるようです。

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

※記事内容と掲載している写真に関係はございません。ご了承ください。

日本の防衛を担当するお役所について触れている話「防衛省と前身の防衛庁ではどのような違いがあるのでしょうか」はこちらです。

外務省関連の在外拠点について触れている話「大使館と総領事館にはどのような違いがあるのでしょう」はこちらです。

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