故事成語の「蛇足」とは?意味などについて
故事成語「蛇足」の意味
「蛇足」の意味は「余計なものを付け加える事」、という意味や「必要のないもの」、という意味もあります。他に「自分がへりくだって話を補足する場合」に「蛇足ですが」と言う場合があります。この場合の蛇足は実際補足する内容が余計に付け加えるわけではない事や必要な事であってもへりくだる場合にはこのように表現することもあるようなので分けて書いてみました。
故事成語「蛇足」の読み方
故事成語の「蛇足」は「だそく」と読みます。「だ」です。蛇を音読みでジャと読むため「じゃそく」と読んでしまう方がいるかもしれませんが、故事成語の蛇足はそのようには読みません。ただ室町時代の絵描きさんに蛇足(じゃそく)さんと言う方がいらっしゃったそうです。
スポンサーリンク
故事成語「蛇足」の使い方
今回も自信がない為、記事のタイトルに「使い方」とは記しませんでした。
故事成語の「蛇足」の読み方を説明するだけでよい時に、室町時代の絵描きの「じゃそく」さんの話をするのは「蛇足(だそく)」だと思う方は多いかもしれません。すいません・・・。
この場合は「じゃそくさん」には失礼な話ですが、余計な話を付け加える事という意味になるかと思います。別の例をもう一つ。
A「Bさん、Bさんの年賀状の印刷30枚を業者さんに頼んだら業者さんから『のし』袋3枚セットもらったわ。はいこれ。」 B「お年玉をあげる身内なんかいないのにー。いやー、蛇足だわー。いらないなー。」
この例での蛇足は「必要のないもの」という事になるかと思います。おそまつでした。
スポンサーリンク
故事成語「蛇足」が出来たきっかけとなった話
中国大陸に昔、楚という国がありました。その国の祭祀を担当している人が部下にお酒をふるまいました。部下の者たちがお互いで言い合いました。「いただいたお酒を数人で飲んでは量が足りないし、一人で全部飲むのだとしたら量が多い。」そして「皆で蛇の絵を描いて、先に絵を完成させた者がいただいたお酒を飲むという事にしよう。」と言いました。
一人の部下が蛇の絵を完成させました。そしていただいたお酒を引き寄せ飲もうとしました。左手にお酒の入った器を持って右手で蛇の絵を描き言いました。「俺は蛇の足を描くこともできるぞ。」
そしてその者が描いているうちに他の部下が蛇の絵を完成させました。そして先ほどの者が持っていた酒の入った器を奪って「蛇には元々足など無いぞ。どうして元々無いはずの足を描くことが出来るというのだ。」と言いました。そして器に入っているお酒を飲んでしまいました。先に蛇の絵を描いた部下はせっかくいただいたお酒を飲むことが結局出来ませんでした。
これは戦国策という中国の古典にある話です。文語体で訳されたものを私なりに現在の表現で書いてみました。間違えた箇所がありましたら申し訳ありません。
スポンサーリンク
蛇足の由来となった話は誰がいただいたお酒を飲むか、という仲間内のやり取りが中心となっているようです。せっかく早く絵を描いた部下は残念なことに余計な足を付け足したことでお酒を飲み損ねてしまいました。
ここから教訓を得るのなら、「余計な事をすると損をしてしまうことがあるよ!」という事になるでしょうか。私的には余計な一言、二言を言う前に蛇足の話を思い出そうかなと思った次第です。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。 <(_ _)>
故事成語関連記事「故事成語である『画竜点睛』の読み方と意味について」はこちらです。
故事成語関連記事「故事成語である『漁夫の利』の読み方と意味について」はこちらです。
最近のコメント