外貨準備高とは?英語での表現や日本を含め国別の準備高について

外貨準備高とは何でしょうか

 

政府や中央銀行が持つ外国の通貨の量を「外貨準備高(がいかじゅんびだか)」と言うそうです。政府や中央銀行が外国の通貨を持っていることで自国の通貨と他国の通貨の為替(かわせ。1ドル120円などといっているようなのですね)が大きく変動した時や他国から輸入した物品に対する外貨での支払い、他国に対する借金の返済といった時に対応することが出来ます。

 

外貨準備高は英語で

 

「外国準備高」は英語で表現すると

「foreign currency reserves」 や

「foreign exchange reserves」となるようです。

 

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日本を含めた国別の外貨準備高は

 

まず我が国日本の外貨準備高ですが財務省公表内容によると平成29年1月末で1兆2315億7300万ドルの外貨準備高があるそうです。そのうち外貨証券は1兆438億2600万ドルとなっています。ですから外貨準備高全体の84%を外貨証券が占めていることになります。この外貨証券ですが、アメリカ国債が大半なのだそうです。

他の国はどれくらいなのかですが、中国は先日外貨準備高についていろいろなところがニュースで取り扱っていたようです。1月の末で2兆9980億ドルという数字だったようです。物凄い額ですよね。でも巷では中国の外貨準備高が3兆ドルを割り込んだという理由で騒いでいました。

韓国はどうでしょう。少し前の数字で恐縮なのですが、韓国の中央銀行が昨年の12月に公表した内容では平成28年11月の外貨準備高は3719億9000万ドルだったそうです。

ロシアはもっと古い数字になってしまい申し訳ありません。ロシアの中央銀行が平成28年6月10日に出した数字は3939億ドルでした。韓国と似たような数字ですね。

インドはインド準備銀行が平成28年9月9日に公表した数字によると3677億6610万ドルでした。この数字も韓国、ロシアと似たような感じです。

ブラジルの外貨準備高は平成28年6月で3613億ドルでした。インドネシアは2016年9月末の外貨準備高が1157億ドルだったとインドネシアの中央銀行が発表しています。

いくつかの国の外貨準備を見てみましたが中国の外貨準備高は他を圧倒していることがわかります。

 

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外貨準備高について補足

 

中国や日本の外貨準備高が多いという事が先ほどの数字を見てもわかりますが、外貨準備高というのはどのような時に増加するでしょうか。

自国の通貨が他国の通貨に比べ急激に価値が上がってしまうような状態の時、その国の政府は自国の通貨を売って外国の通貨を買うことで自国の通貨の価値を下げようとすることがあります。以前円高が進みすぎたため日本政府がドルを買って円を売り円安になるよう介入することがありました。ドルを買うわけですから、このような介入行為によって保有する外国の通貨が増えることになります。

また貿易を考えた時、自国からの輸出額が自国への輸入額を上回る場合は自国の保有する外貨の量は増えることになります。A国の全体の輸出額が10億ドル、輸入額が6億ドルとするとA国は貿易で4億ドル黒字になっています。黒字になっただけA国に外国のお金が入ることになります。貿易収支(輸出額から輸入額を引いたもの)が黒字だとその分外貨準備高は増加することになります。

他にも外国から自国への投資が増えることで外貨準備高が増加することになります。

 

まとめますと、自国の通貨を安くするための為替介入、輸出額から輸入額を引いた数字が黒字の場合、外国からの投資がある場合などで外貨準備高は増加します。これと反対の出来事で外貨準備高は減少します。自国通貨を高くするための為替介入や貿易赤字、外国からの投資が逃げていくような場合です。

 

外貨準備高が減りすぎると困るでしょうね。自国通貨を高くしたい時に為替に介入しづらくなるでしょうし、外国の物資を輸入する時も払うための外国の通貨が乏しければ取引が滞ってしまうでしょうし、外国に外貨で借金を返済することも困難になるでしょうから。

 

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先ほども書きましたが中国の外貨準備高が3兆ドルを割り込んだという話を耳にして、外貨準備高って結局何だったかな?と思い今回調べてみました。

中国の外貨準備高が減少したのは中国の通貨、元の価値がドルに比べ安くなる傾向を食い止めるため、中国がドルを売り元を買うという為替介入を続けているからなのだそうです。確かにドルを売るから中国の持つ外貨の量は減りますよね。今後もこのような傾向が続くのでしょうか。

外貨準備高の大きな変化は色々な憶測を呼んで為替相場に影響が出ることもあるそうです。大切な外貨を使って為替介入しても焼け石に水などという事になってしまったとしたら皮肉な話です。

 

今回の記事は以上となります。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。  <(_ _)>

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